「ムーアの法則」のゴードン・ムーア氏が死去

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「ムーアの法則」のゴードン・ムーア氏が死去
Image: Intel

デジタル社会の立役者が、また一人。

2023年3月24日、ゴードン・ムーア氏が94歳で他界しました。

ムーア氏はロバート・ノイス氏と共同で1968年7月にインテル社を設立し、今日までの人類史に多大な影響を与えた人物の一人でもあります。

ITの巨人

氏の名前は、インテルの設立よりも「ムーアの法則」として知っている人も多いでしょう。

「ムーアの法則」とは大規模集積回路における経験則のひとつで、「集積回路のトランジスタ数は2年ごとに倍になる」といったもの。1965年に同氏の論文にて示されたのが初出です。

ムーア氏は1929年1月にアメリカで生まれ、1946年にサンノゼ州立大学へ進学。

1956年にはショックレー半導体研究所に入社し、ここでロバート・ノイス氏と出会います。

しかしショックレー博士との折り合いが悪く、ムーア氏を含む8人は研究所を退社。

後に「8人の反逆者」と呼ばれるこの面々は、世界で初めて半導体集積回路の商業生産を始めたフェアチャイルドセミコンダクターを設立します。

同社を去ったムーア氏はノイス氏とインテルを設立。1979年から1987年まではインテル会長に就任し、退社後は2000年に妻のベティ・ムーア氏とともにゴードン・アンド・ベティ・ムーア財団を設立します。

環境保護や科学研究などに多額の寄付をしてきましたが、2023年にムーア氏はこの世を去りました。

今や半導体はあらゆる製品に搭載されており、半導体の性能向上が僕らの生活をより便利にしてくれているのは間違いありません。近頃は経験則的な成長を無視するAIがもっぱら話題ですが…。

シリコンバレー黎明期を駆け抜けたムーア氏。偉大な巨人の逝去に、著名人もコメントを残しています。

Source: Intel Corporation (INTC)