翔びたつ蝶を捕まえに/五十嵐彪太

Last-modified: Mon, 16 May 2022 23:01:44 JST (711d)

五十嵐彪太

Q1:どれぐらい超短編読んでますか?(期間や作品数等わかる範囲で)

意識し始めたのは2002年から。

昨年(2021年)以降に読んだ超短編~ショートショートの書籍

岩とからあげをまちがえる』大前粟生 ちいさいミシマ社

K体掌説』九星鳴 文藝春秋

ショートショート美術館 名作絵画の光と闇』太田忠司 田丸雅智 文藝春秋

Q2:超短編のファーストインプレッション覚えてたら教えてください。

一千一秒物語」稲垣足穂 

2001年冬頃『ちくま日本文学016 稲垣足穂』を解説目当てで読み、こういうのを書こうと思った。

ショートショートより短く、雰囲気があってオチがないところに惹かれた。

連作であることにも魅力的に感じた。

Q3:超短編をどんな時に読みますか?たとえば、移動中読むとか、家でまったり読むとか。スマホで読むとかエトセトラ。

家、カフェ、電車。できれば画面より、紙面で読みたい。

Q4:超短編読む際に、気をつけていることや気にしてることってありますか?

じっくり読む。なかなかできない。短いからか、次々読もうと流し読みになりがち。

Q5:超短編読みたい!と思うことってありますか?あったらどんな時ですか?

常に読みたいような、そうでもないような。

自分が書くためのモチベーションを上げたい時。

Q6:超短編読む時、字面や発音って気になりますか?

意図があると察知すれば気にして読む

Q7:超短編と他の短い文芸との違いってなんですか?

どこかに潜んでいる「物語」を探りながら読むところ。

Q8:超短編読んだ!って思えるのってどういう作品を読んだ時ですか?

抽象的な感触がある作品。

何らかの飛躍を感じる作品。

何らかの揺らぎを感じる作品。

Q9:本間祐「超短編SENGEN」には算数の文章題みたいのが掲載されてますけど、超短編を謳ってはいないけど超短編な感じのするテキストありますか?

伝書 しむらのいろ』志村ふくみ 求龍堂

“手”をめぐる四百字―文字は人なり、手は人生なり』季刊「銀花」編集部  文化出版局

(手書きの原稿の写真読むので厳密には「テキスト」ではないとも言える)

Q10:テキスト以外で、これ超短編では!?と感じたモノ・コトってありますか?

1 佐々木マキのマンガ

書籍は『うみべのまち 佐々木マキのマンガ1967-81』太田出版 など。

最新作はウェブ連載「ゆめみるナッティ・ナンバーズ」あき地(亜紀書房)

2 継ぎ紙(装飾料紙)

10年ほど前から取り組んでいる和紙の工芸。

平安時代の和歌を書写するために作られた紙(国宝 西本願寺三十六人家集)を主な手本としていて、短い文芸とも関わりが深いとも言える。

色、質感、文様、ぼかし、金銀の砂子・箔――などさまざまな要素を持つ不定形な和紙の小片が集まって出来た画面は、独特な雰囲気があり、余韻を残す。

「絵画」ではなく【書や和歌を引き立てるために装飾した紙】という由来であるから「グラフィックアート」と称するのも落ち着かない。詩とも小説とも言い切れない超短編に似ていると感じる。

参考『王朝継ぎ紙づくり 和紙で楽しむ料紙制作・箔装飾』近藤陽子 マール社

(私も少しだけ本著の制作に参加しています。という半分宣伝でした。)

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