オリンピアンも高校総体に、過去にはまさかの敗戦も…飛び込み・玉井陸斗は18日から登場

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 全国高校総体(インターハイ)の水泳男子飛び込みに、世界トップレベルの選手が登場する。須磨学園(兵庫)の玉井陸斗選手(1年)。昨夏の東京五輪で7位入賞、7月の世界選手権で銀メダルを獲得した。高校生のスポーツの祭典にオリンピアン出場は珍しいが、過去の記録をひもとくと、圧倒的な実力差を見せることもあれば、まさかの敗戦を喫することも。オリンピアンは重圧をはねのけ、どのような躍動を見せるのか。

女子板飛び込みで米子東・佐々木音華は準V、2年連続2冠は逃す「プレッシャーで自分の演技が…」
東京五輪男子高飛び込みで7位に入った玉井選手(2021年8月7日撮影)
東京五輪男子高飛び込みで7位に入った玉井選手(2021年8月7日撮影)

 玉井選手は18日に「板飛び込み」、20日に「高飛び込み」に出場する。高知市内で練習に臨んだ15日は、キレのある回転技や水しぶきの立たない入水姿勢を見せた。練習を見ていたある出場校の監督は「さすがの世界レベル。体の鍛え方、基礎的な技術の練度すべてに学ぶことが多い」とため息をもらした。

池江圧勝、愛ちゃん敗北

高校総体で3冠を達成した池江璃花子選手(2016年8月20日撮影)
高校総体で3冠を達成した池江璃花子選手(2016年8月20日撮影)

 総体では過去に、高校生オリンピアンが出場し、圧倒的な力を見せつけた。競泳の池江璃花子選手(22)は高校1年生だった2016年8月、リオデジャネイロ五輪に出場して帰国後の間もないタイミングで登場して3冠を達成。高校入学前からのライバルたちと同じ舞台で競い合うことを楽しみにしていたといい、女子800メートルリレーの優勝後には、「チームみんなで戦って、インターハイはとても楽しかった」と語った。

高校総体フィギュアスケートで優勝した坂本選手(2019年1月27日撮影)
高校総体フィギュアスケートで優勝した坂本選手(2019年1月27日撮影)

 18年の 平昌ピョンチャン 五輪で6位入賞を果たした翌年に3年生で高校総体に出場したのは、フィギュアスケート女子の坂本花織選手(22)。世界選手権を控え、出場を反対するコーチらの声もあったが、「学校に行くだけで元気になれたので、学校や友達に恩返ししたい。仲間たちとどうしても出たい」と押し切り、シングルで圧勝。学校対抗別も4位に導いた。

 一方、五輪経験後に出場した高校総体が苦い経験になった選手もいる。

高校総体卓球の女子シングルス決勝でストレートで敗れた福原選手(2006年8月11日撮影)
高校総体卓球の女子シングルス決勝でストレートで敗れた福原選手(2006年8月11日撮影)

 卓球女子で国際舞台で活躍した福原愛さん(33)は、04年にアテネ五輪に出場後、3年生だった06年、総体に初出場。ダブルスでは優勝したものの、シングルス決勝でストレート負けを喫した。同年代の日本人選手に敗れたのは初めてだったという福原さんは、試合後の記者会見で目を真っ赤にはらしながら「負けたことはすごくつらいし、大きい」と語った。当時の読売新聞によると、対戦相手は、1か月前から福原選手対策の作戦を立てて臨んだという。

何が起こるかわからない

東京五輪男子高飛び込みで7位に入った玉井選手(2021年8月7日撮影)
東京五輪男子高飛び込みで7位に入った玉井選手(2021年8月7日撮影)

 玉井選手は実力を見せつけ、高校生の他選手を寄せ付けないのだろうか。

 全国高体連水泳専門部の藤原浩飛込委員長は、「なにが起きるかわからないのが真剣勝負の怖さ。世界の頂点を狙う選手だからこそのプレッシャーもある」と指摘する。その上で、「玉井選手が5255B(後ろ宙返り2回転半2回転半ひねりえび型)などの得意技を決めて水しぶきをたてないノースプラッシュで入水できるかがみどころ」と熱い視線を送った。

 「板飛び込み」と「高飛び込み」の競技の模様は、インターネットで中継される。

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3260289 0 インターハイ特集 2022/08/16 15:59:00 2022/08/21 17:08:37 2022/08/21 17:08:37 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/08/20220816-OYT1I50091-T.jpg?type=thumbnail

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