フィリピン、マレーシアとタイからの入国も禁止、デルタ型変異株流入を懸念

(フィリピン、マレーシア、タイ)

マニラ発

2021年07月26日

フィリピン大統領府は7月23日、マレーシアとタイからフィリピンへ渡航する者と、フィリピン到着に先立つ過去14日以内に両国に渡航歴がある者に対して、7月25日から7月31日にかけて入国を禁止すると発表した。大統領府は理由について「新型コロナウイルスのデルタ型変異株の流入を防ぐため」と説明している。

フィリピン政府は既にこれら2カ国に加え、7月31日までインドネシア、インド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーンに対してフィリピン入国禁止措置を行っている(2021年7月16日記事参照)。

フィリピン保健省(DOH)は7月22日、国内で新たに12件のデルタ型変異株の感染を確認したと発表した(政府通信社7月23日付)。その内訳は、バターン州6件、ラグナ州2件、パシッグ市2件、マニラ市1件、タギッグ市1件。この12件を加え、フィリピンでは累計47件のデルタ型変異株の感染が確認されている(うち3件の対象者は死亡)。政府通信社の報道によると、デルタ型変異株は1人の感染者が5人から8人に感染させる可能性があると医療専門家はコメントしており、国内での懸念が高まっている。

(吉田暁彦)

(フィリピン、マレーシア、タイ)

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