2020年03月25日 16:38

シャープの「8Kインタラクティブミュージアム」が、聖徳宗総本山 法隆寺(奈良県生駒郡)の大宝蔵院に設置された。本件は、奈良県ビジターズビューローが、文化庁による「令和元年度文化財多言語解説整備事業」を活用して設置したもので、株式会社「飛鳥園」の企画、監修および撮影により実現した。3月25日より一般公開される。

「8Kインタラクティブミュージアム」は、タッチパネル搭載70V型8Kディスプレイ2台を使用しており、間近で見たり、直接手に取ったりすることが難しい貴重な美術品や工芸品などの高精細画像を、8Kの超高精細ディスプレイに表示する。見たい部分をタッチ操作で拡大して細部まで鑑賞できるシステムで、同社は文化・教育分野などへの応用を進めている。

今般、法隆寺に設置された「8Kインタラクティブミュージアム」は、法隆寺および法起寺の建築物や仏像など、数々の国宝や重要文化財の高精細画像を、70V型8Kタッチディスプレイに鮮明に映し出す。主な表示コンテンツは、建築物が金堂、五重塔、大講堂、伝法堂、綱封蔵、仏像・宝物が、釈迦三尊像、百済観音像、救世観音像、玉虫厨子、念持仏など。

画像の拡大により、五重塔の相輪や卍崩しの高欄など高所に施された建築技法や、玉虫厨子の玉虫細工の羽の輝きなど、肉眼でとらえることは難しい細部までじっくりと鑑賞することが可能となっている。2か国語(日本語・英語)で各国宝の解説も表示する。