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2012年5月18日、87歳の誕生日を前に逝去した20世紀ドイツが生んだ最大のバリトン歌手フィッシャー＝ディースカウ（Dietrich Fischer-Dieskau, 1925年生まれ）とスペインの名花ロス・アンヘレス（Victoria de los Angeles, 1923〜2005年）による「ニ重唱集」は、20世紀を代表する名歌手の顔合わせと、マイナーな曲目が魅力のアルバム。収録曲は、ヘンリー・パーセル（Henry Purcell, 1659〜95年）の「そぞろ歩かん」（Let us wander）（モーファット編）、「わが安らいは永遠に失われ」（Lost is my quiet）、ハイドン（Joseph Haydn, 1732〜1809年）が編曲したウェールズ民謡の「眠れ、お前の小さな寝間に」、ヨハン・クリスティアン・バッハ（Johann Christian Bach, 1735〜82年）の「きみは悔やむや、おお美しきイレーネ」（ライヒェルト編）、ベートーヴェン（1770〜1827年）の「おお、愛らしいベニヒワに姿を変えて」WoO154-9、「別れの際にかの人は」WoO154-12、「ダーモット、いとしの君を思い切れとぞ人はいう」WoO152-18、「夢」。ミニヨンと竪琴ひき～ただ憧れを知る人ぞ D.877（シューベルト）、罠 op.13-3（ベルリオーズ）、ドヴォルザーク（Antonin Dvorak, 1841〜1904年）の「むなしき望み op.38-1」と「りんご op.38-2」、そしてチャイコフスキー（Pyotr Tchaikovsky, 1840〜93年）の「スコットランドのバラード」Op.46-2、パストラーレ（サン=サーンス）、黄金の涙 op.72（フォーレ）。
ピアノ伴奏は名手ジェラルド・ムーア（Gerald Moore, 1899〜1987年）、そしてヴァイオリン独奏にはエドゥアルド・ドロルツ（Eduard Drolc, 1919〜73年）、イムガルド・ポッペン（チェロ）（英EMI, 1960年12月録音）。