敏腕クリエイターやビジネスパーソンに仕事術を学ぶ「HOW I WORK」シリーズ。今回は、 イッツ・コミュニケーションズ株式会社が運営するイベントハウス型飲食店・東京カルチャーカルチャー河原あずさんの仕事術を伺いました。

現在の仕事について教えてください

肩書きは「コミュニティ・アクセラレーター」を自称しています。これには2つの意味があって、1つは企業や自治体などのコミュニティ自体を支援していく役割。もう1つは、組織やさまざまな人のつながりなど、「コミュニティの力」でいろいろな想いを持って活動している人たちを支援していく役割。

その手段として、イベントのプロデュースを中心に、ときには企業のコンサル、個人や起業家のコーチング、人材開発ワークショップなど、いろいろなことをやっています

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河原さんが自ら書いた、コミュニティ・アクセラレーターの図解
Photo: 大崎えりや

具体的な仕事としては、企業とのタイアップイベントのプロデュースが多いですね。伊藤園さんの「茶ッカソン」、NHKさんの「NHKディレクソン 」、三和酒類さんの「いいちこらぼ」、オムロンヘルスケアさんの「肉とビールでダイエット!?ナイト」「スマッチョ×スイッチ!ナイト」などなど、さまざまな企業からお仕事をいただいています。

加えて、昨年11月1日から東京カルチャーカルチャーが東急グループのイッツ・コミュニケーションズ(イッツコム)にジョインしたことで、渋谷および沿線地域の活性化というミッションも強くなってきました。東急グループの一員として、イベントの開催を中心にさまざまな活動に取り組んでいます。

これまでに至る略歴と、現在の仕事に就いたきっかけを教えてください

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Photo: 大崎えりや

2008年4月に、当時ニフティの1セクションだった東京カルチャーカルチャー(カルカル)に人事異動で入りました。それまでイベント運営は未経験で、最初は各イベントのアシスタントやTwitterを通じたソーシャルプロモーションなど、バックヤードの仕事を中心に、年間200本近くのイベントをやっていました。

その後、2011年11月から翌年の2月まで、シリコンバレーに派遣されました。当時、3カ月間シリコンバレーに社員を1人派遣するという研修が定期的に公募されており、そこに応募して合格したという形です。

その後日本に戻ってきて、一旦営業の部署に異動しました。そこで、シリコンバレーのようなビジネスのエコシステムを自社内でも再現できないかと考え、2013年4月に新規事業コンテストを立ち上げたんです。

準備期間半年ぐらいで、社内から応募のあった約50プロジェクトから20プロジェクトを選び、最後は東京カルチャーカルチャーでピッチコンテストを行いました。

そうした取り組みが上の目に留まったのか、シリコンバレーに再度派遣されることなり、「新規事業につながるような何かを持って帰ってきてください」という漠然としたミッションを与えられ、2013年8月から2016年8月までの3年間駐在しました。

派遣後は紆余曲折ありながら、2015年7月からはバリバリ事業開発ができるもう1人のパートナーと共に活動し、僕は現地企業やスタートアップと連携したイベント活動などを通じてネットワークづくりに注力しながら、彼にそれをパスして案件につなげていく、ということを地道にやってましたね。

たとえば、サンフランシスコで開催される大型イベント「J-POP SUMMIT」のテクノロジーパビリオンのプロデュースや、デロイトトーマツベンチャーサポートと連携した新規事業担当者コミュニティ「SUKIYAKI」、伊藤園さんとのイベント「茶ッカソン」の立ち上げや企画・運営をしてました。

シリコンバレーで得たものは?

一番大きいのは「意識の変容」みたいなものかなと思っています。シリコンバレーの人たちって、「こういうことがやりたい」という意思のある人しか基本的に相手にせず、ビジョンを持って想いを伝えて人を巻き込んでいく、というような人を、ものすごくリスペクトするんですよね。

だから、伊藤園の角野さんのようなスターも生まれる。日本だとビジョンを語る人って「意識が高い」と言われるかもしれないけど、皆自然体でそれをやっています。もちろんお金持ちになりたいというのはあるんだけど、それが第一じゃなくて、「世界に対してコミットしたい」という気持ちが強いんですよね。

このマインドは帰国後もできるだけキープしています。ビジョナリーな想いをどんなシチュエーションでもちゃんと自然体で話せるようにすることを、とても意識していますね。

イベントを成功させるコツは?

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Photo: 大崎えりや

僕のイベントの師匠で東京カルチャーカルチャーの店長、横山シンスケが言うのは、いかに「立体化して考えるか」ということ。イベントを企画するときって、イベントの概要があって、キャスティングをして、アジェンダがあって…そこで終わってしまうことが多いんですよ。

そうじゃなくて、お客さんがどこで喜んで、どこで退屈してきて、どこでソワソワしだして、どこで笑ってというように、お客さんの感情の動きを時系列で想像すること。それを立体化と呼んでいるんですけど、そこは必ず意識するようにしてますね。

さらに僕の場合は、「こういうシーンを作る」というのを最低1つ決めます。例えば「渋谷ナース酒場」というイベントをやったときは、ナースの人がわーっと集まってきて、ビアジョッキを持って、周りの一般の人と談笑しているというシーンを想像しました。

そこから逆算して、その光景を実現するためにはどうしたらいいのかを考え、コンポーネント(構成要素)を集めていく、という作り方をしています。

イベントでのファシリテーション(司会)のコツは?

ファシリテーションは、前述のようなイベントの設計や事前のシミュレーションがしっかりとできていれば、だいたいうまくいくと思っているんです。もちろん話の盛り上げ方とかメリハリの付け方とか、緩急とかボケツッコミとか、細かいテクニックはいろいろあるんですけど、そこは経験を積んで自分なりのやり方を身につけていけばいいと思います。

台本を作ったこともほとんどないです。大枠のタイムテーブルと、こういうコンテンツを流すというのは決めるんですけど、細かいセリフや質問の1個1個を決めても、結果として予定調和にしかならないことが多い。出演者の方から台本が欲しいと言われることはありますけど、「信じてください」と答えてます。答えになってないけど(笑)。

僕が最低限いつも意識しているのは、登壇しているゲストに対して、お客さんに一番近い聞き手になること。自分の主観だけではなくて、お客さんが聞きたいことを先回りして聞くとか、お客さんが理解できないであろうことはブレイクダウンして聞くとか、その辺はかなり意識しています。

業界系のトークイベントやエンジニア向けの勉強会などは特に、専門用語業界用語だらけになりがちです。その会場の中で知識のない人に合わせるというのをよく言っています。業界用語って究極の内輪なので、実はトークイベントにとっては一番の敵なんですよね。

愛用している、仕事をうまく進行させるためのツール(ToDoリスト、アプリ、道具など)はありますか?

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Photo: 大崎えりや

まず、「モレスキン」のノートです。メモは手書き派ですね。「顔のイラスト」も入れて描くというところがポイント。

これは「エモグラフィ(エモーション+グラフィ)」というメソッドなのですが、顔を入れることでそのときにどう思っていたのかなど「感情」が記録できるので、とても感情移入しやすいノートになるんです。ペンは無印良品の10色セットのものを。なぜ無印がいいかというと、切れたらファミリーマートですぐ買えるからです。

よく使うウェブサービスはタスク管理アプリの「Trello」。もうザ・マルチタスクという感じで、イベントも月間最大10本ぐらい出ているので、何をやったらいいのか分からなくならないようにタスクを「Trello」に記録しています。

また、「ラムネ」は、アイデアソンのファシリテーターをやるときや企画書を書くときなどによく食べています。ブドウ糖の塊なので、頭が疲れたときにいいんです。チョコレートも頭が疲れてる時にたまに食べるんですけど、ちょっと強すぎるんですよね。

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無印良品のペンと森永製菓のラムネ(メロンソーダ味)
Photo: 大崎えりや

仕事において役に立った本、効果的だった本は何ですか?

まず、『ラクガキノート術 実践編』。先ほども触れた、人の表情を描くメソッドである「エモグラフィ」を開発したのが、この本の著者であるタムラカイという人で、これは仕事などで使える「ラクガキの書き方」を紹介した本です。

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Photo: 大崎えりや

子どもでも実践できるようなテクニックがいろいろと載っていて、例えばこの「100の表情」の書き方について紹介したページなどはとても秀逸です。

僕はエモグラフィを自分自身の振り返りや感情分析に使っています。例えば「こういうことで悩んでるな」とか「でもこういうときは楽しい」とか、自分の中でモヤモヤしていることをマッピングするんです。そうすることで、自分を客観視することができます。

著者のタムラさんとは「NHKディレクソン」というイベントを一緒にファシリテーションしています。彼と関わってから、イベントのスタイルもだいぶ変わりました。アイデアを発想するためのプロセスをしっかり、誰でも再現できる 「型」にしているので、ものすごく応用が利くんです。今でもたまにネタが詰まると、この本を読み返しますし、一緒に仕事をしていく中で彼から学んで、自身の活動に取り入れてることも多いです。

2冊目は『スタジアムの宙にしあわせの歌が響く街』。著者は川崎フロンターレのプロモーション部部長だった天野春果さんという方です。

フロンターレは、南極と中継をつないで「難局物語」という企画を競技場でやったり、JAXAとタイアップして宇宙ステーションと通信をして始球式をやったりなど、Jリーグ随一のユニークなプロモーションを行っているチームです。サッカーのコアファンではない人たちをいかにスタジアムに呼ぶかというのをものすごく頑張っています。

この本では、そうした川崎フロンターレのプロモーションキャンペーンの事例と、その裏にあるストーリーが紹介されてます。企画を実現する上で立ちはだかる壁や問題に対して、悩んで悩んで1つ1つ解決策を考えて…ということを積み重ねて、数年がかりで実現するプロセスが描かれており、コミュニティ作りに関わる人には必ず読んでもらいたいですね。

天野さんは現在、フロンターレから、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に出向されています。

一緒にお仕事をしたこともあって、天才と言っていいような発想力の持ち主なんですけど、ものすごく人に愛され、なおかつ人の巻き込み方がすごく、コミットメントも強くて、僕が理想としてるビジネスパーソンの1人です。

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Photo: 大崎えりや

3冊目は、『ウォール街のランダム・ウォーカー』という、インデックス投資(日経平均株価などと同じ値動きを目指して運用する投資手法)のバイブルと言われている本。投資の面についてももちろん参考になるのですが、何が一番よかったかと言うと、「リスクとリターンの関係」を知れたことです。

「リスクとリターンは常に相関関係である」というのは投資におけるセオリーですが、この考え方を知ってから「攻め方のバランス」みたいなものが分かってきた気がするんですね。

当たり前ですけど、基本的にはローリスク・ハイリターンはあり得ない。かけたリスクの分だけリターンがあります。それはイベントの企画でも一緒で、チャレンジングなことをやると跳ねるけど、やりすぎるとその分リスクも増える。だから、イベントとして成立させるためには、そこのギリギリのところを狙わなきゃいけないと。

シリコンバレーに行った時もそうで、渡米するのはリスクもあるけど、跳ねたときのリターンは絶対に大きい。じゃあそこに自分の持っているものを突っ込んで、どうレバレッジをかけていくか、という風に考えられるようになりました。

もう1つは複利の考え方。「複利は人類最大の発明」というアインシュタインの言葉もありますが、30歳の時に1000万円の元手で投資を始めて毎年7%の利回りがあれば、理論的には定年後に1億円になります。

これは人も一緒だなと思っていて、毎年7%ずつ成長していたら、それが積み重なって、10年20年後にはかなり大きく成長していることになる。だから、いきなりドンと行こうとしなくてもいいということなんですよ。着実に毎年毎年、ある程度のラインで自分の成長カーブを作れれば、積み重ねで伸びていくはず。

そう考えるようになってから、「ちょっとずつでいいんだ」と、焦りみたいなものが薄れたんです。自分自身、ビジネスパーソンとしては遅咲きですけど、そういう意識で地道に地道にやってきたからこそ少しずつ結果が出るようになったのかなと思います。

仕事をうまくいかせるために習慣にしていることは?

僕の性格・性分なんですけど、とにかく動き回ること。いろいろな場所に行って、いろいろな人に会って、いろいろな話を聞く、というのをすごく大事にしています。その中で、ちょっとずつ変化をつけるとか、交友関係をずらしていくことも意識しています。

そして、会った人のことをすごくおもしろがること。ベースにあるのは、「こういうことをやりたい」とおっしゃっている相手の想いやビジョンに対する共感です。「この人とだったら絶対におもしろいことできるな」という直感が働いたときに、一緒にやりましょうとなる。

そこで次に考えるのは、この人の持っているバリューをもっと引き出して、世に出していくためにはどうしたらいいのかということ。自分がその人のことを引き立てる役回りになるためには、どうしたらいいか。 いろいろとできることはあるけど、一番手っ取り早くて精度が高いのは、やはりイベントをプロデュースして司会すること。そういう考えでやっています。

いまお答えいただいている質問を、あなたがしてみたい相手はいますか?(なぜ、その人ですか?)

イベント管理やチケット販売ができるウェブサービス「Peatix」を運営する、Peatix Japan取締役の藤田祐司さんです。もともとインテリジェンスにいて、その後アマゾンに転職し、Peatixを創業された方です。

もちろん、ものすごくいろいろなことをくぐり抜けての今だと思うんですけど、この業界にしては珍しい、仏のような人なんですよね。マネジメントも役員なのでやってるだろうし、だけど現場にもどんどん出るし、自分でイベントをやったり、人のイベントに毎晩のように行ったりもする…どうやってこの人は日々の業務を回しているんだろうと、すごく不思議になります。

でも、意識が高すぎるわけでもなく、自然体なんですよ。自然体で高いパフォーマンスを出せるというのが一番美しいと個人的には思っているので、そういう意味でものすごく素晴らしいロールモデル。Peatixはチケット販売のパートナーでもあるんですけど、それを越えて一緒にコミュニティを作っていく仲間として、とても信頼している人です。

これまでにもらったアドバイスの中でベストなものを教えてください。

いろいろとあるんですが、3つ挙げます。

1つ目は、確か2015年1月、当時はシリコンバレーに駐在中で、 半期に一度の帰国の際、ニフティの当時の人事部長の野上裕展さん(現・富士通フロンテック)とキャリア面談をしたんです。面談と言っても基本雑談なんですけど、その中で「この先、どうして行きたい?」と聞かれた時に僕は、「サービスをつくったりとか、なにか形になるものを残したいと思ってます」と野上さんに言ったんです。

それまで僕は、ゼロから何かを形にする仕事をやってこなかった。例えば、売上が大きく立つサービスを作るとか、世の中に対して波及力のあるアプリを作るとか…そういうものでの成功体験がなくて、コンプレックスがあったんですよ。

でもその時、「あずくんの場合は無形のものを作れるじゃない。だったらイベントとかコミュニティとか、無形なものを突き詰めるスペシャリストになるというもあると思うよ」と野上さんから言われて、ハッとしたんですよ。確かに、その方が明らかに自分に向いているし、周りを見渡すと意外とできる人が少ないということに気付いたんですね。

自分が得意なことをして、周りがそこに価値を見いだして対価を支払ってくれたり、雇ってもらったりできる。それが社会に価値還元されて、いろんな人に感謝されて、あって良かったと言われて。その方がむしろいいことなんだということに、気付くきっかけになりました。

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Photo: 大崎えりや

2つ目は、ちょうど丸2年前ぐらい、2016年6月ですかね。シリコンバレーから戻る少し前で、日本に帰国したらやりたいことなどを周りに宣言して自分を追い込んでいたんですけど、やっぱり自信がなくて悩んでいました。そんな時に、当時の所属会社だったニフティの親会社からの売却が発表されたんですよ。

戻り先である東京カルチャーカルチャーの事業もどうなるか分からないし、そこを守らなきゃという気持ちもあるし、どうしようかなという焦りを感じていました。

その時、当時新日鉄住金ソリューションズ現地法人の社長だった神社純一郎 (かんじゃ・じゅんいちろう)さんに相談しに行ったんです。そしたら彼がマインドマップを使ってコーチングをしてくれて、僕のビジネスモデルキャンバスを一緒に書きました。

ビジネスモデルキャンバスって、バリュープロポジション(顧客のニーズに対して自分が提供できる価値)が重要じゃないですか? でも、そこは「空欄でいい」と言われて。「どういうことですか?」と聞いたら、「あずの強みは、俺が思うに究極のパッシブ(受け身)であることだ」と言われたんです。

僕はそれがコンプレックスでもあったんですけど、彼は逆に「そこが強みだし、周りからこういうことをやりたい・やって欲しいと言われて新しいことを生み出していくことこそが、河原あずの価値なんだから、そこは下手に固めてしまうよりも空欄にしろ」と。

「パッシブ」であるというのは、なんとなくネガティブワードに聞こえるじゃないですか。だけど実はそんなこともなくて、それが究極だったら結果的にアクティブに世の中に影響を与えることができる。それでいいじゃないかと割り切れたんです。

また、その時に僕は「世界を変えるというような大きな志は、正直ないです」「周りの起業家を見ると皆世界を変えようとしているけど、僕は自分のやれることをやって、その関わる人を幸せにしたいだけなんです」と神社さんに言いました。

それに対して神社さんが、「いや、それは世界を変えているんだよ。周りの人間を変えてるということは、その人の世界が変わってるということ。その連鎖で世界は変わっていくんだから、お前は立派に世界を変えている。だからそれでいい」と言ってくれたことも、とても記憶に残っています。

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神社純一郎さんと当時作成したというマインドマップ

3つ目は、今は金沢工業大学で教授している、ニフティ時代の上司で、僕を育ててくれた恩人の松井くにおさんに言われた「3乗の法則」の話。

彼は「世の中にインパクトを与えられる人数の上限」がわかる計算式があるというんですよね。まず、周りに自分に賛同してくれる味方が何人いるか考える。仮にこれが3人だとすると、3の3乗の27人が、インパクトを与えられる上限だと。これが10人だったら、10の3乗で1000人。これを「3乗の法則」と松井さんは言っていました。

なにか原典があるのかどうかわからないし、思いつきで言ったのかもしれないけど、結構当たってるなと思っていて。

そのとき東京カルチャーカルチャーなどでやっていたのは、上限100人ぐらいのイベントでした。それが世の中に対してどれだけの影響を与えているのかということを推し量るのは、非常に難しいんですよね。例えば「Twitterで10万リツイートされました」というような数字があれば分かりやすいけど、少なくとも僕は、拡散のためにイベントをやってないんですよ。

何を求めているかと言ったら、そこに来た人たちが背中を押される瞬間をつくって、次のアクションにつながるような何かを持ち帰ってもらうことなんです。

それは、イベントの中での1つの出会いかもしれないし、誰かの1つの言葉がきっかけになるかもしれない。イベントに来た100人の中の30人が次のアクションにつなげて、どんどん世の中に発信するようになったら、30の3乗の人数に影響を与えてくれるポテンシャルがあると信じています。

イベント屋としては決して王道の考え方ではないかもしれないけど、自分にしかできない無形の価値を発揮できる一番のポイントは、そういうところなんじゃないかなと思っています。


Source: 東京カルチャーカルチャー, 河原あずの「イベログ」

Photo: 大崎えりや