「最後まで付き合ってやる」
先週7月20日、トランプ大統領が米経済専門チャンネルCNBCの名物キャスター、ジェフ・コックス氏のインタビューに答えて、また吠えた。
「われわれは不公平を正すのだ。巨大な赤字を、われわれが主導権を取って正していくのだ。中国には、単年で5700億ドルもの赤字があるのだ。
私は習近平主席を恐れない。習主席のことは大好きだが、これはアンフェアだ。だからこの先、(中国からの輸入品)5000億ドルまで、追加関税をかけていく。
われわれは長年、やられっ放しだったのだ。それでも黙っていたのだ。自動車、ビーフ、農産物……。これまでオバマも、ブッシュも、不平を言わなかった……」
衝撃のインタビュー映像である。昨年の中国からアメリカへの輸出額が5050億ドルなので、5000億ドルということは、ほぼすべての中国製品に追加関税をかけることを意味する。
アメリカは、第1弾として、7月6日に340億ドル相当分に、25%の追加関税を実施した。続いて、160億ドル相当分の追加関税の賦課を行うとしている。さらに7月10日には、6031品目、2000億ドル相当に、10%の追加関税をかける用意があると発表した。それが今度はついに、ほぼすべての中国製品に追加関税をかけるというのである!
3月22日に、トランプ政権が初めて具体的に対中貿易戦争の「宣戦布告」をした時、中国側は「奉陪到底」(フェンペイタオディ=最後まで付き合ってやる)を合言葉に、激しく応じた。これは、2011年に中国で公開された任侠映画のタイトルだ。だが、いまにして思えば、「奉陪到底」とは、トランプ大統領の言うセリフだったようだ。