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「Mt.Gox」民事再生決定 破産手続きは中止

» 2018年06月25日 13時22分 公開
[ITmedia]

 東京商工リサーチなどによると、ビットコイン取引所「Mt.Gox」を運営していたMTGOX(マウントゴックス)は6月22日、東京地裁から民事再生手続きの開始決定を受けた。破産手続き中だったが、ビットコインの価格が破産時から大きく上昇し、債権者に100%配当が実現できる見通しになったため、破産手続きは中止し、民事再生に移行する。

画像 Mt.GoxのWebサイトより

 2011年8月設立。当時世界最大級のビットコイン取引所「Mt.Gox」を運営していたが、14年2月、不正アクセスを受けて保有するビットコインのほぼすべてがなくなっていることが判明。事業継続が困難になり、東京地裁へ民事再生法の適用を申請したが、裁判所は「再生手続きの遂行が難しい」と判断し、申し立てを棄却。同4月に破産手続き開始決定を受けていた。

 その後、破産手続きが進んでいたが、ビットコインの価格が破産時の約5万円から大きく上昇し、100万円を超える水準になったことで、約20万ビットコインを保有する同社の資産価値が上昇。破産管財人が認めた債権額(約456億円)を大きく上回り、債権者に100%の配当が見通せる状況になったため、債権者が東京地裁に対して、民事再生法の適用を申し立てていた。東京地裁は6月22日、再生手続き開始を決定。破産手続きは中止された。

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