宮古島市民提訴を撤回 市長、再提案明言せず


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宮古島市が提案していた市民を提訴する議案の撤回について質問に答える下地敏彦市長=18日午前、宮古島市議会

 【宮古島】宮古島市議会(佐久本洋介議長)は18日の本議会で、宮古島市(下地敏彦市長)が市議会に提案していた不法投棄ごみ事業を巡る住民訴訟の原告市民6人を提訴する議案について、市側が申し出た議案の撤回を全会一致で承認した。下地市長は「(議案の中身を)きちんとする必要があるので、精査する」などと提案理由を説明。再提案については「精査している。その後のことは今後検討する」として態度を明らかにしておらず、今議会中に再提案されるかは不透明だ。

 下地市長は質疑で、精査する議案の内容を問われ、議案の概要で引用した民法の条文の文言、市ではなく市長名を原告として表示したことを挙げて「多くの指摘があることから、改めて内容を精査したい」と述べた。議案の提案にあたり、市の説明が不十分なのではないかとの指摘には「完全に理解してもらうには、ちょっと舌足らずだった部分があった」と述べた。
 18日午前の市議会本会議では、一般質問の前に議案の撤回についての提案が議題に上がった。質疑では、野党市議5人、与党市議1人がそれぞれ質問し、討論は行われず全会一致で議案撤回が承認された。