中国メディアの百度号は28日、「これまで日本で使われている割り箸の99%は中国から輸出されたものだったが、現在の中国は日本にとって木材の主要な輸出先となっている」とし、これまで中国でまことしやかに囁かれた都市伝説を暴く記事を掲載した。

 記事は、インターネットが普及する前には様々なデマが本当のように語られることがあったとし、その1つに、「日本人は国内の木材で割り箸を作らず、中国から割り箸を輸入し、その割り箸リサイクルして作った紙を中国に売りつけている」という都市伝説があったと紹介。もちろんこの話はデマだが、おそらく日本が中国から大量の割り箸を輸入していると知った中国人が、「中国の森林資源が日本によって大量に消費されている」という印象を持ったのだろう。しかし、記事は「割り箸に使われる木材は早く成長する種類の樹木が使われていること、また中国全土の森林面積からするとごく一部に過ぎない」と指摘した。

 一方で記事は、中国人からすると日本は国土が狭く資源が限られた国というイメージがあるが、実際は「日本の林業は国外への木材輸出量を年々増加させており、2018年は351億円に達した」と紹介。また、森林面積を国土との比率で比較すると「中国の国土は日本の26倍であるにも関わらず、中国の森林面積は日本のわずか3倍にとどまっている」と指摘し、中国人のイメージと違って、日本は実際は森林資源を多く保有する国であることを示した。

 そして、「日本はバブル崩壊後、国内の材木の需要が一気に減るなか、植林された高品質の木材の買い手として中国が台頭しており、日本にとって中国は木材の主要な輸出先となっている」と論じた。

 日本で使われている割り箸のほとんどは確かに中国から輸入されたものである一方で、高級木材は中国に向けて輸出されているのは事実だ。中国向けの輸出額は2013年は35億円だったが、18年には4倍以上の159億円に達しており、中国で高品質な木材需要が高まっていることが見て取れる。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

我が国から「割り箸」を輸入しながら、日本は我が国に「高級木材」を輸出している=中国