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 小屋裏などの界壁施工不備、外壁の大臣認定不適合、天井部の耐火性能不足─。2018年4月以降、相次いで発覚したレオパレス21の施工不備問題を受けて、国土交通省は19年12月13日、同社に所属する一級建築士3人の免許を取り消した〔図1〕。一連の問題で行政処分が下されたのは初めて。国交省は継続して違反建築物の実態把握に向けた調査を進める。

〔図1〕管理建築士としての業務を怠った3人の一級建築士を処分
執行役員
商品技術統括部長
(2018年4月1日時点)
茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県内の22物件について、管理建築士として業務の技術的事項を統括する立場にあったにもかかわらず、建築基準法および同法施行令に違反する工事が行われる事態、施工実態とは異なる確認申請が行われる事態を生じさせた
建築管理部長
設計管理部長
(2019年10月1日時点)
滋賀県、大阪府内の20物件について、管理建築士として業務の技術的事項を統括する立場にあったにもかかわらず、建築基準法および同法施行令に違反する工事が行われる事態、施工実態とは異なる確認申請が行われる事態を生じさせた
名古屋支店の社員愛知県内の20物件について、管理建築士として業務の技術的事項を統括する立場にあったにもかかわらず、建築基準法および同法施行令に違反する工事が行われる事態を生じさせた
国土交通省は、管理建築士の立場でありながら違反建築物を多数現出させたとして、レオパレス21に所属する一級建築士3人の免許を取り消した(資料:国土交通省とレオパレス21の資料を基に日経アーキテクチュアが作成)