ポンドは底堅い、豪ドル円は前日高値を抜けきれずに軟化＝東京為替前場概況
東京外為市場、全般に株価推移をにらみながらも、方向感に欠ける展開となった。オセアニア市場から東京序盤にかけては、パウエル米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）議長が金融緩和策を当面維持する方針を示したことが材料視され、ポンドやオセアニア通貨などに対してややドル安に振れた。中盤に差し掛かると、日経平均株価の伸び悩みや中国株の反落スタート、香港株のマイナス転換を受け、ドル安が一服したほか、円高がやや優勢となった。
ポンドドルは１．３７５１ドル付近、ポンド円は１５０．３３円付近まで序盤に強含み、その後も底堅さをみせている。英国政府が５月上旬にも、海外旅行再開の可否について判断すると報じられ、経済正常化への期待がポンドを下支えしているもよう。
豪ドル円は８３．７６円付近まで上昇も前日高値を抜けきれず、中盤に差し掛かると８３．４６円近辺まで軟化。豪ドル／ドルは前日高値を小幅に上回る０．７６６１ドル付近まで上昇も、同様に０．７６３８ドル近辺まで軟化している。豪州中央銀行（ＲＢＡ）が半期の金融安定報告を公表し、過去最低水準の金利や住宅価格上昇が過剰借り入れリスクを生み出していると指摘したことで、今後の政策変更に関する警戒や次回会合の声明を見極めたいとのムードが広がっているようだ。
ドル円は１０９．３０円前後でもみ合い。本日は実質５・１０日（ゴトウビ）で、序盤は仲値にかけてのドル買いと全体相場のドル安地合いが交錯。仲値公示後は値動きがこう着している。
日経平均株価は反発。前引けでは前営業日比１１０．６８円高の２万９８１９．６６円となった。
午前１１時３０分現在では、ドル円は１ドル＝１０９．３１円、ユーロドルは１ユーロ＝１．１９０６ドル、ユーロ円は１ユーロ＝１３０．１４円、ポンド円は１ポンド＝１５０．１５円、豪ドル円は１豪ドル＝８３．５２円、ＮＺドル円は１ＮＺドル＝７７．００円、スイス円は１スイスフラン＝１１８．２２円、カナダ円は１カナダドル＝８６．９６円付近で推移している。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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