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沖縄スパイ戦史 戦争・軍隊の「本質」浮き彫りに

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映画で使われた、米軍に投降する沖縄の少年兵(右端と右から2人目)の写真=「沖縄スパイ戦史」製作委員会提供
映画で使われた、米軍に投降する沖縄の少年兵(右端と右から2人目)の写真=「沖縄スパイ戦史」製作委員会提供

 1945年の沖縄戦の知られざる側面を描いたドキュメンタリー映画「沖縄スパイ戦史」が公開されている。少年たちが動員された「秘密戦」や、八重山諸島の「戦争マラリア」の真相に迫り、戦争や軍隊の本質を浮かび上がらせた力作だ。

 沖縄戦では、本島南部の激戦が45年6月に終わった後も、北部では10代の少年たちが動員された「護郷隊」によるゲリラ戦が続いていた。護郷隊を率いたのは、スパイを養成する東京の「陸軍中野学校」から送り込まれた青年将校たちだった。

 八重山諸島では地上戦はなかったものの、住民が日本軍の命令で山間部に疎開させられ、3000人以上がマラリアに感染して命を落とした。島民の3割に当たる500人近くが犠牲になった波照間島で疎開を命じたのは、やはり陸軍中野学校出身の工作員だった。

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