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「職員ブラボー」──西日本豪雨被害、東広島市が公開した道路通行止め情報に称賛の声 「Googleマップ」活用で 担当者に聞いた(1/2 ページ)

» 2018年07月13日 16時15分 公開
[山口恵祐ITmedia]

 「職員にこういう情報の出し方をできる人がいる、これだけで分かる」──広島県東広島市のとある取り組みに対し、ネット上で称賛の声が上がっている。西日本を中心とした豪雨被害で交通網が寸断され、国土交通省や被害を受けた各市町村が道路通行止め情報を画像やPDFファイルで公開する中、東広島市は7月9日、Googleマップの「マイマップ」機能を活用した道路通行止め情報を公開した。

photo 東広島市が公開した「東広島市道路情報」(グーグルマップ版)

 東広島市は今回の豪雨被害を受け、市のWebサイトで道路の通行止め情報をPDFファイルで公開。さらに「東広島市道路情報(グーグルマップ版)」というリンクを設置した。これを開くとWebブラウザやアプリでGoogleマップが開き、通行止め、片側通行といった情報が地図に重ねて表示される。

photo スマートフォンでリンクを開いたところ

 これはGoogleマップ上でオリジナルの地図が作れる「マイマップ」機能を使ったもの。地図上の好きな場所に任意のアイコンや説明文などを示せる他、経路を作ったり、作った地図の情報が含まれるCSVファイルをURLで簡単に共有できたりするのが特徴だ。

 Googleアカウントを持っていれば誰でも作ることができ、見るだけならアカウントは必要ない。

 道路通行止め情報の公開にGoogleマップを活用するメリットとして、「ユーザーの持つデバイスの画面解像度に自動で合わせて表示できる」「拡大縮小がしやすい」「現在地表示やナビ機能と連携できる」「管理者が情報を更新しやすい」などが挙げられる。

 画像ではなく、文字情報が付加された情報を共有することで「目が見えない人が(デバイス側の)読み上げ機能を使える」と評価する人もいる。

 これを見たユーザーは、「直感的、分かりやすい。素晴らしい」「他の自治体でもぜひ取り入れてほしい」「道路情報に限らずいろんな活用法がありそう」「職員ブラボー」とコメントしている。

 他の自治体にもこのやり方を共有したいという思いから、Googleマップで道路情報の作り方を解説するブログ記事を公開したユーザーも現れた。

 この出来事をTwitterで紹介したNyoho(@NeXTSTEP2OSX)さんは、「こういった外部サービスの活用を避ける傾向にある行政が多い」と指摘する。東広島市はなぜ柔軟な対応ができたのか。

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