静岡女性遺棄

主犯格の39歳男、自殺か 新潟のホテルで遺体で発見

静岡県藤枝市の山中で浜松市の看護師、内山茉由子さん(29)の遺体が見つかった事件で、浜松東署捜査本部は19日、逮捕監禁の疑いで逮捕状を取って行方を追っていた住所、職業不詳の芥川豊史容疑者(39)が15日に新潟市内のホテルで遺体で発見されたと発表した。現場の状況などから自殺とみられる。

捜査関係者によると、芥川容疑者は連れ去りを主導したとみられ、内山さんが死亡した経緯を知っていた可能性がある。捜査本部は16日に逮捕状を請求し、指名手配していた。芥川容疑者は新潟県長岡市出身という。

これまでに逮捕監禁の疑いで逮捕された名古屋市天白区の鈴木充容疑者(42)と住所不定の伊藤基樹容疑者(28)とはインターネット上で知り合ったという。

芥川容疑者は2人と共謀して、5月26日午後6時ごろ、浜松市中区のフィットネスクラブの駐車場で、内山さんの乗用車に内山さんを押し込めて発進し監禁した疑いが持たれている。

捜査本部や捜査関係者によると、内山さんは5月26日、浜松市の病院での勤務を終えた後、帰宅。午後1時ごろに車で外出して、市内のフィットネスクラブを訪れた。

夕方、クラブの駐車場で自分の車に乗ろうとした際、複数の男に押し込まれて車ごと連れ去られる様子が防犯カメラの映像に写っていた。別の防犯カメラにはもう1人の男の姿も写っていた。

内山さんはそのまま行方が分からなくなり、家族が28日、行方不明届を出した。車は三重県桑名市内で見つかった。

県警はカーナビの履歴などから車の走行ルートを確認。6月9日午後6時ごろ、藤枝市瀬戸ノ谷の山林を捜索し土中から遺体を発見した。司法解剖の結果、死後約2週間が経過していた。

鈴木、伊藤両容疑者はいずれも、面識のない内山さんを連れ去ったことは認めているが、「怖くなって途中で車から降りた」と供述しており、事件には従属的立場で関わったとみられるという。

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