ジゴワットレポート

映画とか、特撮とか、その時感じたこととか。思いは言葉に。

今更DA PUMPの『U.S.A.』にハマった人の感想。ヘビロテする度に歌詞の世界観と「交差するルーツ」で泣ける

FOLLOW ME 

今更ながら、DA PUMPの新曲、『U.S.A.』にハマってしまった。

 

ネットで話題になっているのは知っていたが、いざ聴いてみるとその魅力に病みつきに。気付いたら、iTunesで指紋認証決済が終わっていた・・・。

 

U.S.A.

U.S.A.

U.S.A.

 

 

どれくらい中毒化しているかというと、今日仕事中に同僚からUSBメモリを手渡されたタイミングで脳内に「U-U-U.S.B.!U-U-U.S.B.!」というクソみたいな替え歌イントロが流れ始め、PCに差し込む際につい裏表を間違えてしまったのでやり直しながら「どっちかの裏は表!」などと脳内で歌っていた程度である。

 

スポンサーリンク

     

スポンサーリンク

 

 

 

 「ダサかっこいい」という触れ込みだが、そんな前評判を吹き飛ばすほどのイケイケソングだった。

 

元々自分はユーロビートが大好きでよく聴くので、シンセの圧が繰り返されるこの音の作り方には一瞬でやられた。

サビで同じメロディが短いスパンで繰り返されるのは、こちらも大好き「俺たちのTK」こと小室哲哉の十八番でもあり、何度聴いても異様に馴染みが深い。

 

ユーロビートだと、V6が歌う『ウルトラマンティガ』の主題歌『TAKE ME HIGHER』のカバー元(デイブ・ロジャース)が好きで、今でも結構ヘビロテしている。

 

TAKE ME HIGHER

TAKE ME HIGHER

  • DAVE RODGERS & JENNIFER BATTEN
  • ダンス
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

 

もしやと思ってググってみると、案の定、『U.S.A.』もカバーであった。原曲は90年代発表とのこと。しかしこれをDA PUMPに歌わせるという判断、尋常じゃないですよ、事務所の社長さん・・・。

 

発表された楽曲「U.S.A.」は、人気コンピ盤『スーパー・ユーロビート』シリーズに収録されていた楽曲「U.S.A.」(1992年)に日本語歌詞をつけたカバー。

(中略)

「U.S.A.」は、DA PUMPの所属する事務所の社長が、「次はこれだ」と選んだ楽曲だったという。

DA PUMP・ISSA “ダサかっこいい”「U.S.A.」の第一印象は「まじかよ」 | ORICON NEWS

 

U.S.A.

U.S.A.

  • Joe Yellow
  • ダンス
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

ユーロビートは、有名処だとそれこそ小室哲哉やつんくも扱ってきたダンス・ミュージックで、「パラパラっぽいあれ」と言えば同年代の人は察してもらえるだろう。

 

定期的にやってくる「90年代リバイバル」だけど、今年は安室奈美恵も引退するし、青山テルマが5月に発売した新曲のPVではパラパラが披露されているというし、『U.S.A.』もそういった流れに乗っている、という見方ができるのかもしれない。

 

ダンス・ミュージックなので、もうそれだけで中毒性を担保するには十分なのだけど、『U.S.A.』の肝はやはり歌詞にある。

「あの頃のオレらが憧れたアメリカ」的なテイストでまとめられた歌詞は、言葉選びのセンスが20年前から産地直送された錯覚を覚えるほどで、思わず一瞬吹き出しつつ、ヘビロテの度に不覚にもじんわりきてしまう。

 

「リーゼントヘア真似した」「FM聴いてた渚」はまだまだ序の口で、「だけれど僕らは地球人、同じ船の旅人さ」は、懐かしの「宇宙船地球号」の概念に基づいているのが最高だ。「宇宙船地球号」、今でも社会の教科書に載っているのだろうか。

 

「ドリームの見方を inspired」「交差するルーツ タイムズスクエア」の言葉選びも神がかっているが、やはり「憧れてたティーンネイジャーが(中略)競合してく、ジパングで」に泣かされる。

あの頃、アメリカにドリームを抱いた若者たちが、島国で奮闘して文化を継承していく。今ほどネットも情報交換も乏しかった世代だからこその、独特の価値観というか。少なくとも、我々の世代に「アメリカに漠然と夢を抱く」ような人は少ない。

 

そんな楽曲を、もやはオリジナルメンバーがISSAしか残っていない、苦労を体現したかのようなDA PUMPが歌うというのが、やはりメタ的にグッとくる。単なるネタで終わっていない。

 

スポンサーリンク

     

スポンサーリンク

 

 

 

また、アイドル文化のコール発声との奇妙な親和性も話題になっているらしいが、これもまた歌詞の世界観から考えると本懐だろう。

 

もちろんそれはつんくらがアイドルソングにユーロビートのテイストを盛り込んできた背景が大きい訳だが、元は80年代にヨーロッパで流行した曲調であり、そこに日本のアイドル文化が乗っかって、楽曲そのものはアメリカへの夢を懐かしむ内容なのだ。これぞまさに「交差するルーツ」!文化交流ですよこんなの!!「競合してく、ジパングで」!!

 

あと、やはり「どっちかの夜は昼間」が最高ですよね。

今『ちびまる子ちゃん』のEDになっているPUFFYの『進めナンセンス』という曲があって、それに「サンタのおじさん夏は暇」という歌詞があるんですよ。最初聴いた時にものすごくびっくりして。「いや確かにそうだけど!そうだけど!」って。

「どっちかの夜は昼間」はこれに近いテイストを感じたというか、当たり前のことを一見浅く歌っているようで、その実、深みにハマらせてくる感じがとても良いですね。

 

で、そんな楽曲をDA PUMPのメンバーがキレッキレに歌って踊るからまた面白い。

ライブパフォーマンスの動画を観ても、あそこまで踊っているのに発声に微塵も影響が出ていないISSAは凄まじいし、他のメンバーもキレとテクニックがすごい。

 

カラオケに行けば誰かが『if...』を入れる、誰も入れなきゃ俺が入れる、無理無理無理無理!ダメージダメージ!な世代だけど、まさかDA PUMPの新曲にこういった姿勢で臨む日がこようとは・・・。

 

GLAYが『百花繚乱』をリリースした時も「ほげぇぇぇ!アンタらそんな一面あったんかい!!」と思ったけれど、こういうのって結構ライブとかではファンにお馴染みの顔だったりもするし、歴が長いグループだからこそできることなんだろうな、と。

 

百花繚乱

百花繚乱

  • GLAY
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 

取りあえずしばらくは出勤時に聴くことになりますね。これを聴けば一気に全身が起きるでしょう。

あと、上では「むしろダサくない、イケイケだ」とは書いたものの、やはりPV初見時に「アメリカ」が片仮名で画面を覆うように出てきた時はどうしようかと思いましたね。カゥモゥンベイビィィィアメリカッ!!!!!!

 

U.S.A.(CD+DVD)(初回生産限定盤)

U.S.A.(CD+DVD)(初回生産限定盤)