現在(2014年)における自転車の置かれれている現状と問題点を分析した本。
同様に問題点を指摘している自転車"道交法"BOOKと違って、実用書の性格は
皆無です。
主に自転車事故の現状とそれに伴う賠償金、行政やインフラ、今後への
提言などで構成されています。政府や自治体への提言書みたいな感じで、
格調は高いです。ですが、いかんせん図版や写真が殆どありません。
全書を通じて、図は「高松市内の自歩道と自転車走行指導帯」のみ。
事故を誘発しやすい道路は、写真を載せれば一発で分かると思うのだけど。
事故比率の説明でもグラフが欲しいなぁ。
第3章で「自治体によってこんなに違う! 自転車事故の発生率」で、香川と
大阪が断然多い。とう指摘があり、何故香川で多いか?については、分析が
あるのですが、なぜ(東京では無く)大阪で多いのかについては、殆ど記載がありません。
大都市において自転車事故をどう減らすか?のヒントになりそうなんだけど、何でかな。
もうちょっと図版が増えて、事故を誘発する要因分析があれば良かったのに、と感じました。
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自転車に冷たい国、ニッポン――安心して走れる街へ (岩波ブックレット) 単行本(ソフトカバー) – 2014/9/27
馬場 直子
(著)
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歩道からも車道からも追いやられがちな自転車。しかし一方で、自転車は環境への負荷が小さく、また車中心の街づくりを根本的に転換させうる、未来志向の乗り物でもある。事故はどうしたら減らせるのか、そして自転車が走りやすい街はどうしたら実現できるのか。国内外の豊富な事例をもとに、ソフト・ハード両面の方策を考える。
- 本の長さ64ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2014/9/27
- 寸法15 x 0.4 x 21 cm
- ISBN-104002709094
- ISBN-13978-4002709093
商品の説明
著者について
馬場直子(ばば・なおこ)
毎日新聞東京本社デジタル報道センター記者.1979年東京生まれ.早稲田大学教育学部卒業後,2004年に毎日新聞に入社.
秋田支局を経て2009年から東京本社社会部.2010年8月に自転車問題キャンペーン「銀輪の死角」をスタート.
2014年3月からは新シリーズ「安心のペダル」を始める.同年4月より現職.
毎日新聞東京本社デジタル報道センター記者.1979年東京生まれ.早稲田大学教育学部卒業後,2004年に毎日新聞に入社.
秋田支局を経て2009年から東京本社社会部.2010年8月に自転車問題キャンペーン「銀輪の死角」をスタート.
2014年3月からは新シリーズ「安心のペダル」を始める.同年4月より現職.
登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2014/9/27)
- 発売日 : 2014/9/27
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 64ページ
- ISBN-10 : 4002709094
- ISBN-13 : 978-4002709093
- 寸法 : 15 x 0.4 x 21 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 519,842位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 427位交通関連
- - 9,137位その他のビジネス・経済関連書籍
- - 66,705位社会・政治 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年1月18日に日本でレビュー済み
本書のはじめに、「日本の自転車を巡る問題を示しながら、どうすれば車や歩行者と共存した街づくりができるのかを、海外の先進事例も参考にしながら考えていきたいと思います」と筆者が述べていました。その思いが全章にわたって貫かれていました。
筆者の馬場直子さんは、毎日新聞東京本社デジタル報道センター記者で、自転車問題に関してこれまでシリーズで取り上げてこられた方で、日本の現状を幅広く見て提言をされています。
第一章「いま、なぜ自転車なのか」では、11ページに興味深い指摘がありました。「5キロ未満なら自転車の方が早く目的地に着く上、実際に車を使っている人の4割が5キロ未満であるのならば、移動手段を車から自転車に転換する可能性は十分にあると言えそうです」と述べていました。この観点をもっと推し進めれば、エコ大国日本が生まれそうです。
第二章「減らない自転車事故 未整備のセーフティーネット」も大きな問題でしょう。自転車の保有台数が世界で最も多いオランダについで日本が多いそうで、由々しき問題でしょう。特に対歩行者が増えているのは理解できます。現状のように歩道を走ることを容認していれば、当然自転車と人間の接触する機会が多いのは明らかで、日本でも早く自転車専用道路の整備が急がれます。
この夏に訪れたオランダやベルギーの整備された自転車専用道路の状況をみれば、あのように分離するのが、歩行者にとっては勿論のこと、自転車に取っても一番安全なのは自明でしょう。
高額賠償の裁判結果も20ページ以降に書かれていますが、今後ますます訴訟は増加しそうです。
第三章「自治体によってこんなに違う! 自転車事故の発生率」も興味深いデータが掲載してありました。自転車の交通事故のワーストが香川県とのこと。高松市の現状を深く掘り下げてその要因を追求していました。改善は自治体の意識の問題となっています。まず「歩道の一方通行化に取り組んだら」という徳島大の山中教授の提案は的を射ていました。
第四章「変わる自転車政策」では、日本でも車道走行徹底へという動きに触れ、「自転車レーン」への根強い反対に、路肩に止めるドライバーの利便性が書かれていました。確かにその点を解決しないと車道は走りにくいでしょうね。
第五章「車社会を乗り越えて 歩行者、自転車、車が共存する街づくりへ」は自治体への提言が書かれていました。
自転車先進国の欧州の自転車専用レーンの整備状況を見れば理解できると思います。各自治体の首長に読んで欲しい内容でした。
筆者の馬場直子さんは、毎日新聞東京本社デジタル報道センター記者で、自転車問題に関してこれまでシリーズで取り上げてこられた方で、日本の現状を幅広く見て提言をされています。
第一章「いま、なぜ自転車なのか」では、11ページに興味深い指摘がありました。「5キロ未満なら自転車の方が早く目的地に着く上、実際に車を使っている人の4割が5キロ未満であるのならば、移動手段を車から自転車に転換する可能性は十分にあると言えそうです」と述べていました。この観点をもっと推し進めれば、エコ大国日本が生まれそうです。
第二章「減らない自転車事故 未整備のセーフティーネット」も大きな問題でしょう。自転車の保有台数が世界で最も多いオランダについで日本が多いそうで、由々しき問題でしょう。特に対歩行者が増えているのは理解できます。現状のように歩道を走ることを容認していれば、当然自転車と人間の接触する機会が多いのは明らかで、日本でも早く自転車専用道路の整備が急がれます。
この夏に訪れたオランダやベルギーの整備された自転車専用道路の状況をみれば、あのように分離するのが、歩行者にとっては勿論のこと、自転車に取っても一番安全なのは自明でしょう。
高額賠償の裁判結果も20ページ以降に書かれていますが、今後ますます訴訟は増加しそうです。
第三章「自治体によってこんなに違う! 自転車事故の発生率」も興味深いデータが掲載してありました。自転車の交通事故のワーストが香川県とのこと。高松市の現状を深く掘り下げてその要因を追求していました。改善は自治体の意識の問題となっています。まず「歩道の一方通行化に取り組んだら」という徳島大の山中教授の提案は的を射ていました。
第四章「変わる自転車政策」では、日本でも車道走行徹底へという動きに触れ、「自転車レーン」への根強い反対に、路肩に止めるドライバーの利便性が書かれていました。確かにその点を解決しないと車道は走りにくいでしょうね。
第五章「車社会を乗り越えて 歩行者、自転車、車が共存する街づくりへ」は自治体への提言が書かれていました。
自転車先進国の欧州の自転車専用レーンの整備状況を見れば理解できると思います。各自治体の首長に読んで欲しい内容でした。
2015年2月2日に日本でレビュー済み
日本での交通全体での扱われ方がわかる本です。新聞での取り上げられた記事を反映していますが、他にも自転車交通事故の回避方法など、インフラを含めた解決策、問題点を扱っている本もあります。その様な本と比べると、内容は既に取り上げられている事柄のような感じがしました。ただ、コンパクトにまとまり、県がどうか、通達がどうか、など行政の情報を把握するには良い本だと思います。
また、著者が、試しに自転車に乗ってみた・・・。実際、著者が自転車で通勤してみると、もっと見えてくることも、考えさせられることも出てきたのではないかと思います。特に、海外の例などあげていますが、著者が進んでいると言われる国で、実際に自転車に乗って見ることで、もっと色々な事がわかったかもしれません。
データー取り上げ方も、せっかくこの本を出版しているのであれば、図とグラフをキチンと載せることで、各県の人達にも参考となるのではなかったかと思います。
一般的な話ですが、最近は実際に自分自身で取材や体験なしに、世に出ている情報だけで記事を書いてしまう事もあるようです。もっと、実際に体験して、感じることが必要ではないかと思います。
また、これから舗道の右側通行は、問題にすべき事項だと思います。車だ左折や右折する時に、歩道を右側通行されていると、非常に死角となり事故を誘発する可能性が大だと思います。オリンピックを控え、日本だけが特異な自転車交通ルールですと、危険この上ないと思います。
**************************************************
やっと取り締まりが始まり、車両として扱われるようになり、無知や怠慢による事故が減ることを祈っています。
また、著者が、試しに自転車に乗ってみた・・・。実際、著者が自転車で通勤してみると、もっと見えてくることも、考えさせられることも出てきたのではないかと思います。特に、海外の例などあげていますが、著者が進んでいると言われる国で、実際に自転車に乗って見ることで、もっと色々な事がわかったかもしれません。
データー取り上げ方も、せっかくこの本を出版しているのであれば、図とグラフをキチンと載せることで、各県の人達にも参考となるのではなかったかと思います。
一般的な話ですが、最近は実際に自分自身で取材や体験なしに、世に出ている情報だけで記事を書いてしまう事もあるようです。もっと、実際に体験して、感じることが必要ではないかと思います。
また、これから舗道の右側通行は、問題にすべき事項だと思います。車だ左折や右折する時に、歩道を右側通行されていると、非常に死角となり事故を誘発する可能性が大だと思います。オリンピックを控え、日本だけが特異な自転車交通ルールですと、危険この上ないと思います。
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やっと取り締まりが始まり、車両として扱われるようになり、無知や怠慢による事故が減ることを祈っています。
2015年5月7日に日本でレビュー済み
著者の馬場直子さんは個人では自転車を利用していないそうで、一般的な利用者の感覚とすこしズレがあるように感じました。
一般の利用者の声にはほとんど耳を傾けておらず、学者よりの見方に傾倒しているのですが、そのベースになる統計も信頼性に乏しいです。これではますます「自転車に冷たい国」になってしまうのではないでしょうか。
日本は世界的に自転車が危険な国として書かれていますが、自転車の利用自体が盛んなため、走行距離から考えると欧州諸国と比較して、特別に危険なわけではないと考えられる事が内閣府の「自転車交通の安全性向上策に係る基本的な考え方」で述べられています。(英国より死亡率が低い)
車道走行のロンドンは事故が多くダイインが頻繁に行われていて、クルマから隔離された自転車道に方針が変わってきています。
川崎市の三人乗り自転車女児死亡事故を取り上げ歩道の危険性を訴えていますが、現場は車道も狭く危険な場所であり車道を皆さんが毎日利用していたらどうなっていたのかは誰にも分かりません。
他の取り上げている事故についても同じ事が言えると思います。
数多く起きる自転車事故には車道だから起きたものもいくらでもあり、安易に死亡事故を利用するのはいかがなものでしょうか。
37ページで国交省の資料に載る米連邦交通省連邦ハイウェイ庁の資料による分析について書かれていますが、肝心の日本人分析者の名前が書かれていないのは不自然です。
米公的機関の研究分析と誤解させようとしているのではないでしょうか。
米国の交通統計を使っただけの個人の自由研究です。
またこの計算の杜撰さを指摘したサイトも複数あります。
それから欧州でも相互通行の自転車走行空間は普通にあります。
著者は国の方針に従わない自治体の姿勢を非難していますが、中央集権による机上の策定でなく現地の交通状況をよく知る自治体、住民、所轄、学校、商店街の意見は非常に大切だと思います。
実際、うちの近所にも自転車レーンが出来ましたが駐車車両が多くほとんどの人は使っていません。
ドイツのフランクフルトでは高速道路を除く市内の全道路の90%に車道から見えやすい自転車レーン等が整備されている事が書かれていますが、何かの間違いでは無いでしょうか。フランクフルトは旅行で行きましたが、歩道上に自転車空間を設けた場所も多く、それを含めても全道路の90%なんて遠く及ばないと思います。これを読んだ人は今すぐストリートビューで確認してみて欲しいです。
いろいろな意見があって良いと思いますが、そのベースとなる新聞社の提供する情報は公平で正確であってほしいです。
舛添都知事の広い歩道での自転車通行容認に対する非難の声が書かれていますが、舛添知事は子乗せ自転車の利用経験があり、机上の空論でない現実的な見方をしていると思います。
一般の利用者の声にはほとんど耳を傾けておらず、学者よりの見方に傾倒しているのですが、そのベースになる統計も信頼性に乏しいです。これではますます「自転車に冷たい国」になってしまうのではないでしょうか。
日本は世界的に自転車が危険な国として書かれていますが、自転車の利用自体が盛んなため、走行距離から考えると欧州諸国と比較して、特別に危険なわけではないと考えられる事が内閣府の「自転車交通の安全性向上策に係る基本的な考え方」で述べられています。(英国より死亡率が低い)
車道走行のロンドンは事故が多くダイインが頻繁に行われていて、クルマから隔離された自転車道に方針が変わってきています。
川崎市の三人乗り自転車女児死亡事故を取り上げ歩道の危険性を訴えていますが、現場は車道も狭く危険な場所であり車道を皆さんが毎日利用していたらどうなっていたのかは誰にも分かりません。
他の取り上げている事故についても同じ事が言えると思います。
数多く起きる自転車事故には車道だから起きたものもいくらでもあり、安易に死亡事故を利用するのはいかがなものでしょうか。
37ページで国交省の資料に載る米連邦交通省連邦ハイウェイ庁の資料による分析について書かれていますが、肝心の日本人分析者の名前が書かれていないのは不自然です。
米公的機関の研究分析と誤解させようとしているのではないでしょうか。
米国の交通統計を使っただけの個人の自由研究です。
またこの計算の杜撰さを指摘したサイトも複数あります。
それから欧州でも相互通行の自転車走行空間は普通にあります。
著者は国の方針に従わない自治体の姿勢を非難していますが、中央集権による机上の策定でなく現地の交通状況をよく知る自治体、住民、所轄、学校、商店街の意見は非常に大切だと思います。
実際、うちの近所にも自転車レーンが出来ましたが駐車車両が多くほとんどの人は使っていません。
ドイツのフランクフルトでは高速道路を除く市内の全道路の90%に車道から見えやすい自転車レーン等が整備されている事が書かれていますが、何かの間違いでは無いでしょうか。フランクフルトは旅行で行きましたが、歩道上に自転車空間を設けた場所も多く、それを含めても全道路の90%なんて遠く及ばないと思います。これを読んだ人は今すぐストリートビューで確認してみて欲しいです。
いろいろな意見があって良いと思いますが、そのベースとなる新聞社の提供する情報は公平で正確であってほしいです。
舛添都知事の広い歩道での自転車通行容認に対する非難の声が書かれていますが、舛添知事は子乗せ自転車の利用経験があり、机上の空論でない現実的な見方をしていると思います。
2014年9月28日に日本でレビュー済み
文庫本より一回り大きいサイズ、63ページなので一気に読みきれる。
自転車問題に造詣が深く、毎日新聞でのコラムでおなじみの、著者馬場記者の緻密な取材と分析が余すところなく盛り込まれている良書。
都知事、各自治体の役人、警察関係者ほか、道路交通に関わる人全てに読んで欲しい。
さらに言うと、自転車に乗る日本国民必読書と言っても過言ではない。
欲を言うと、現状どんな状態で、あるべき姿がどうで、そのためにはどうすればよいかの説明に、図解が欲しかった。
自転車愛好者として、自転車が軽視され、中途半端な立場に晒され、「歩行の補助器具」程度の認識で歩道を縦横無尽に走る自転車が横行している今の社会はやはり世界に誇れない。「自転車を車輌と捉え、車輌の左側通行を徹底」させるだけで、どれ程安全に走れるようになるだろう。自転車が世間から車輌としての扱いを受け、車道での安全が保たれるよう、何とか社会を変えて行きたい。
自転車問題に造詣が深く、毎日新聞でのコラムでおなじみの、著者馬場記者の緻密な取材と分析が余すところなく盛り込まれている良書。
都知事、各自治体の役人、警察関係者ほか、道路交通に関わる人全てに読んで欲しい。
さらに言うと、自転車に乗る日本国民必読書と言っても過言ではない。
欲を言うと、現状どんな状態で、あるべき姿がどうで、そのためにはどうすればよいかの説明に、図解が欲しかった。
自転車愛好者として、自転車が軽視され、中途半端な立場に晒され、「歩行の補助器具」程度の認識で歩道を縦横無尽に走る自転車が横行している今の社会はやはり世界に誇れない。「自転車を車輌と捉え、車輌の左側通行を徹底」させるだけで、どれ程安全に走れるようになるだろう。自転車が世間から車輌としての扱いを受け、車道での安全が保たれるよう、何とか社会を変えて行きたい。