西洋人は、曜日を問わず13日に敏感です。不吉なことが起こると考えられていますが、その理由は3つあります。数学、歴史、ポップカルチャーです。

デラウェア大学の科学者Thomas Fernsler氏によると、13が忌み嫌われる理由は、数秘術師が完ぺきな数としてもてはやす12の次に位置しているため。12カ月、12星座、オリンポス12神、12使徒などなど、12を使った例はいくらでもあります。そして、次なる13は、1と13でしか割り切れない素数です。完ぺきな12の次にやってくる13は、人々を不安な気持ちに陥れるのです。

13恐怖症のもう2つ目の理由は、中世のキリスト。コネチカット・カレッジで心理学を教えるStuart Vyse教授によると、十二使徒の1人でイエスを裏切ったユダに関係するそうです。ユダは最後の晩餐の13番目のゲストでした。また、イエスの受難は金曜日でした。Vyse教授は言います。

もともと不安な日に、13の二重苦が降りかかったようなものです。

聖書学者のなかには、イブがアダムを誘惑したのが金曜日であること、ケインがアベルを殺害したのが13日の金曜日であることを指摘する人もいます。さらに、フランスのフィリップ4世は、1307年10月13日金曜日に多数のテンプル騎士団を逮捕したと言われています。

3つ目の理由として、13日の金曜日は古代スカンジナビアの神話でも重要な役割を果たしています。民俗学者のDonald Dossey氏によると、バルハラで12人の神が夕食会を開いていたとき、13番目にいたずらの神ロキが訪れました。ロキが盲目の神ヘズに喜びの神バルドルを射殺するよう仕向け、その日は不運の日となりました。

このような古くからの迷信が広まった理由はほかにもたくさんあります。Thomas W. Lawsonは、1907年に小説『Friday the Thirteenth』を発表し、これらの迷信に再び光を当てました。そして、かの有名なホラー映画『13日の金曜日』により、1980年代以降の私たちの心に定着したのです。


Image: sersupervector/Shuttterstock.com

Source: University of Delaware, National Geographic(1, 2) Wikipedia(1, 2

Patrick Allan - Lifehacker US[原文