遊びだけど、ちょっと物理の授業みたいです。
地球上ではいつの間にかブームが去ってしまったように思えるハンドスピナー。これまでにはアルドゥイーノ内蔵で電光掲示板にもなるハンドスピナーや、スマフォゲームを操作するBluetooth内蔵ハンドスピナー「CTRL」など、ハイテクなものへと進化していったものがありましたが、今は「兵どもが夢の跡」って感じです。
では地球から飛び出して、重力が極めて低い宇宙ステーションでこれを回したら……一体どんな動きをするのでしょうか?
このたび、宇宙飛行士のランドルフ・ブレスニークさんがチャレンジしてくれました。Twitterに投稿された動画をチェックしてみてください。
スピナーを回しながら、人間も回っちゃうオチャメっぷりが映っていますね。ブレスニーク氏は、宇宙空間で回すスピナーについてこう語っています。
スピナーを浮かせると、中心の回転軸と外側のアーム部分の回転速度が均等になり、ベアリングの摩擦を減少させることになるんです。なのでスピナーすべてがひとつのユニットと化すわけです。
なるほど、言われてみれば確かに。重力が少ない場所だと永遠に回っていそうな気がしますが、だからといって決してベアリングの摩擦がなくなったわけではないんですね。
アームに錘(おもり)があるからこそ遠心力で回転するハンドスピナーですが、地上ではこれが逆に摩擦を生み回転軸に負荷を与える原因という諸刃の剣だったということなのです。
何気なく遊んでいるオモチャでも、宇宙で遊んだことをきっかけにメカニズムが深く理解できちゃいました。