午前10時からのフリー走行1回目は時折小雨がパラつくもののドライコンディションの下で行なわれ、フェラーリのセバスチャン・フェテルがトップに立った。難コース鈴鹿でカルロス・サインツのクラッシュによる赤旗中断にタイムアタックを遮られながらも、フェテルは2006年にミハエル・シューマッハが記録したコースレコードの1分28秒954に迫る1分29秒166を記録した。午後2時からのフリー走行2回目は豪雨に見舞われ開始が45分遅れ、走行時間は半分の45分間のみに。路面コンディションも難しく、各車とも確認走行をこなすに留まり有益な走行はできなかった。

 ホンダの地元レースに臨むマクラーレン・ホンダは、フリー走行1回目でストフェル・バンドーンが10位、フェルナンド・アロンソが12位。しかし7位のエステバン・オコン(フォースインディア)以下の中団グループは12位アロンソまで4チームが0.3秒差にひしめく接戦となっている。

 バンドーンは「マシンのフィーリングは良かったよ。特に鈴鹿のような高速コーナーや切り返しが多いサーキットでは、今年のクルマはダウンフォースが高いしタイヤのグリップもあるから走っていて楽しいよ。セクター1はとても印象的だったし、ドライブしていてワクワクしたよ。今日はほとんど走行することができなかったから明日の予選を予想するのは難しいけど、FP-1でこれといったトラブルもなく10位で終えられたのは良かったと思う」と話した。

 ホンダの長谷川祐介F1総責任者は、マクラーレン・ホンダとして戦う最後の日本GPで実力を出し切り入賞を果たしたいと語った。

 「金曜日なので他チームがどんな条件で走っているか分かりませんけど、我々としては特に問題なく走ることができましたし、昨年のようにクルマが全然ダメというようなことはありませんでした。接戦の中ですから簡単ではありませんが、ここ数戦と同じようにトップ10を狙える位置にはいますし、とにかく自分たちのパフォーマンスをフルに発揮し恥ずかしくないパフォーマンスをお見せしたいと思っています」。

 7日は12時からフリー走行3回目が行なわれ、午後3時から予選。午前中は雨が残るが、午後の予選と日曜の決勝は晴れの予報となっている。コースレコードの更新とマクラーレン・ホンダの活躍に期待がかかる。(米家峰起通信員)