最初から完璧な仕事をしなければいけないと思っていると、なかなか手が動かないものです。結局、1時間たっても、2時間たっても仕事は進まず、泥沼状態。このように生産性が落ちている状態に対して、どのように対処したらいいのでしょうか?

ライターのCara Danielle Brown氏は、健康情報サイトPeaceful Dumplingで「最初から完璧な仕事をしなくていい」と言っています。「自分の仕事ぶりが完璧でなくても、とにかく仕事に手をつければいい」と考えるわけです。仕事の完璧さは、あとで追求すればいいのです。

不安に支配された完璧主義者には、直観に反しているように思える意見かもしれません。でも、たいていの場合、ストレスを生むのは仕事そのものではありません。「仕事をしなければいけない、それもうまくやらなければいけない」という考えがストレスになるのです。時には、そうした意識を無視することです。それで仕事に取りかかりやすくなるのなら、ひどい仕事をしてもいいのだと考えることも必要でしょう。いったんまとまった量の仕事を終えてしまえば、後日もう一度見直して、修正するのは簡単なのですから。

それに、「いい仕事をしなければならない!」と強く思い込むのをやめると、自分の中の創造性が解き放たれる場合もあります。これは私個人の経験からいえることですが、私がした最高の仕事のいくつかは、ひどい仕事をしてもいいと思っていた時に、まったくの偶然から生まれたものです。

もちろん、皆さんがしている仕事の種類によっても違います。すべての仕事があとで微調整できるとは限りませんが、この助言は、仕事に取りかかること全般に対するものとしては有効でしょう(『最初の原稿のできはひどくてもいい』という小説家アン・ラモット(Anne Lamott)氏の考え方も、これと似ています)。

特に、鬱状態にある人で「仕事に取りかかるのが最大のハードルだ」というケースでは役立つはずです。鬱状態にある時には、ごくごく簡単な仕事でさえ、途方もないものに思えることもあります。個人的には、ポモドーロ・テクニックも大いに役立ちました。この方法は、時間を25分ずつに区切って仕事をするというものです。仕事を小さなまとまりに分割できるので、集中しやすくなります。

不安や鬱を抱えていなくても、単に生産性が落ちていたり、マンネリに陥っていたりする時にも、Brown氏の方法は効果があります。やる気が出ない時も、仕事をはじめること自体が巨大なハードルのように思えるものです。「完成度の高い仕事をしなくていい。あとで手直しすればいい」と考えれば、少なくとも仕事に取りかかるハードルは下がります。

仕事になかなか手がつかないという人は、クオリティよりもはじめることを意識してみてはいかがでしょうか。


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Source: Peaceful Dumpling, The Wild Wong

Kristin Wong - Lifehacker US[原文