ブタ→ヒト移植の実現に一歩 リスク解消の実験成功[2017/08/16 12:43]

 ハーバード大学の研究者らがブタに内在するウイルスによる感染の危険を取り除く実験に成功しました。臓器移植のドナーが不足するなか、近い将来、ブタから人への臓器移植が実現するかもしれません。

 10日にアメリカの科学誌「サイエンス」に公開された論文によりますと、実験では、遺伝子操作したブタの胚細胞を代理母のブタの卵細胞に注入した結果、ブタに内在するレトロウイルスを保存しない子ブタ37匹が生まれました。実際にブタから人へ臓器を提供した場合にレトロウイルスに感染するかは明らかになっていませんが、研究者は「異種間臓器移植におけるウイルス感染のリスク面で大きな進歩を成し遂げた」としています。公式統計ではアメリカだけでも毎日、22人がドナーを待ち望みながら死亡していることから、新たな治療法として期待されています。

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