CUVとはクロスオーバー・ユーティリティ・ビークルの略称

 大きめなタイヤで、地上高に余裕のあるスタイルを持つ「SUV」は世界的なブーム。そのSUVとはスポーツユーティリティビークルの略称だが、似たようなカテゴリーを示す言葉として「CUV」という名称を目にしたことはないだろうか?

 これはクロスオーバーユーティリティビークルの略称だ。正式な分類ではないので、使う人によって多少の違いはあるだろうが、SUVをさらに細かく分類するもので、クロスオーバーという言葉が入っていることのが、その示すカテゴリーを理解するためのヒントとなる。つまり「SUVのなかでもクロスオーバータイプのクルマ」という意味になる。

 いくつもの解釈があるのは承知の上で、より具体的にCUVという言葉を使うモデルを絞り込めば、乗用タイプのモデルとプラットフォームなどを共有しているクロスオーバー型SUVを指しているといえる。たとえばFFベースのプラットフォームで車高を上げ、タフな外観を与えられたクルマをCUVという言葉はイメージさせる。

 とはいえ、SUV専用プラットフォームを持つクルマはほとんどない。メルセデスGクラスやトヨタ・ランドクルーザーのようなモデルはクロスカントリービークルと呼ばれ、SUVとは一線を画した存在として捉えられることが多い。

 つまり、現代のSUVというのは、ほとんどがプラットフォームやパワートレインを乗用タイプのモデルと共有するCUVということもできる。あえてCUVという言葉を使ってSUVを分類するのはナンセンスといえそうだ。