かつてクルマの絵を描くと、そのシルエットはいわゆるセダンでした。ところが、最近の子供たちにクルマを描いてもらうと、ミニバンを描くという話を聞いたことがあります。

たしかに、子育て世代にとってはミニバンの実用性は頼もしく、子供たちにとって最も身近で印象的な存在となっていることも頷けます。また、実用性はもちろんスタイルも良いSUVも人気を高めており、その結果、セダンは徐々にシェアを落としているのが現実です。

しかし、セダンにはセダンの魅力があるのも事実。例えば、フォーマルな雰囲気。メッキなどで過剰に高級感を演出するのではなく、あくまでさりげなく内側から滲み出るように高級感や品格を演出しています。

そして、今年の夏はそのセダンに新モデルの発売が予定されいます。

■トヨタ・カムリ

日本はもちろん、世界でも中型セダンとして親しまれてきた「カムリ」。8代目となる新型が7月に日本での販売がスタートします。

内外装の全面刷新はもちろんのこと、「プリウス」や「C-HR」と同じく、新しいクルマづくりのコンセプトであるTNGAのもとで開発され、新たなプラットフォーム「GA-Kプラットフォーム」を採用。セダンらしいプロポーションと、ボディ/フロア補強や新リヤサスペンションによって操縦安定性と乗り心地を向上させたとのこと。

■ホンダ・シビック

「カムリ」と同じく、この夏に発売を予定しているのが「シビック」です。かつては日本でも販売されていたメジャーモデルでしたが、一時期販売は海外のみで行なわれ、この新型で再び日本での販売が行なわれます。

上級モデルの「アコード」や「レジェンド」を彷彿とさせるような近未来的なスタイルに加えて、新型ではスポーティな走りを強調したとのこと。搭載するエンジンは1.5Lと排気量は小さいですが、1700〜5500rpmにかけて220Nmを発揮し、出足から力強さを堪能できます。また、ホイールにはロードノイズを低減させる工夫を凝らすなど静粛性も魅力。

■フォルクスワーゲン・パサート

国産車ではセダンの数は少ないですが、輸入車では依然として人気のジャンル。とくにドイツ車では「BMW・3シリーズ」や「メルセデス・ベンツ Cクラス」「アウディ・A4」が人気です。

しかし、それらは軒並み400万円オーバー。そこで注目したいのが「パサート」です。車両本体価格は329万9000円〜。リーズナブルな価格だけでなく、ボディサイズは全長:4785mm×全幅:1830mm×全高:1465mmとひと回り大きく、また「エレガンスライン(379万9000円)」なら装備も充実しており、電動開閉式テールゲートやアルカンターラ×レザーシートが標準で備わります。

(今 総一郎)

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