きちんと「裏張り」で修理すれば使い続けられる

 JAFの年間の救護要請でも常にトップ3に入ってくるタイヤのパンク。2016年のデータでは、年間375969件もタイヤのパンクによる出動要請があり、バッテリー上がりに次ぐ、2番目に多いトラブルになっている。

 パンクしたタイヤは、ショルダー(側面)の損傷(穴)や、スリップサインの出ているタイヤ、破損箇所が大きいといった場合を除き、通常は修理して再使用が可能だ。問題は修理のあと、そのままずっと使い続けていいのかということ。

 この点について、タイヤメーカーのお客様相談室に問い合わせたところ、「専門店できちんと修理して、その後定期的な空気圧チェック(1カ月に一度)で、エア漏れなどが見つからなければ、ほかのタイヤと同じように、スリップサインが出たり、ゴムのひび割れが出るまでは、普通に使い続けて問題ない」とのこと。

 なお、パンクの修理には大別して「外面修理」と「裏張り(内面修理)」の二種類がある。「外面修理」は、タイヤをホイールから外さず、パンク穴にプラグ(修理剤)を打ち込んで、穴をふさぐ方法。作業が短時間で、工賃が安いのが長所だが、タイヤをホイールから外さないため、タイヤの内面のダメージは確認できない。

 コードまで損傷を受けていたり、内部に異物が残っているような場合は、トラブルが再発し、再修理が必要になるので、基本的にパンクの応急処置だと思ったほうがいい。

 一方「裏張り(内面修理)」は、タイヤの表側だけでなく、ホイールからタイヤを外すため、裏側のダメージも確認でき、確実にパンク穴の修復が可能。作業時間が少々長く(1本20分ぐらい)、その分工賃も若干かかる(1本3000〜4000円)が、残り溝が多くまだまだ長期間使い続ける予定なら、断然「裏張り」がオススメ。

「外面修理」は、ガソリンスタンドや量販店、整備工場でも対応しているところが多いが、「裏張り」はタイヤ整備士のいる専門店など一部のショップしか対応していないので、パンク修理を依頼するときは事前にお店に電話して、「パンク修理を頼みたいのですが、「裏張り」(内面修理)でお願いできますか?」と確認してから持っていくといいだろう。