【5月26日 AFP】世界ボクシング協会(WBA)は25日、村田諒太(Ryota Murata)が判定の末にアッサン・エンダム(Hassan N'Dam、フランス)に敗れた20日の世界ミドル級王者決定戦でジャッジを務めた2人に、資格停止処分を科した。

 2012年のロンドン五輪金メダリストである村田は4回にダウンを奪い、試合内容で相手を圧倒したものの、エンダムが物議を醸す判定勝ちを収めていた。

 しかしながらWBAのヒルベルト・メンドサ(Gilberto Mendoza)会長はこの日の記者会見で、スコアカードの調査を行った結果、ジャッジを務めたグスタボ・パディージャ(Gustavo Padilla、パナマ)氏とヒュバート・アール(Hubert Earle、カナダ)氏を資格停止にしたことを明かした。メンドサ会長はすでに再戦を命じている。

 WBAの公式ホームページに載せられたコメントでメンドサ会長は「私の得点、そして5人の(独立)ジャッジやスーパーバイザーの得点は、パディージャ氏とアール氏とは異なるものだった」と述べた。

「この件に関しては個人的に取り組む必要があり、土曜日(20日)の夜にそうした。そして、より厳密な評価をした上で、ジャッジに対するわれわれの判断を下すことになった」

 WBAによると、両ジャッジが再び同団体が統轄する試合でスコアをつけるためには、試験を通過しなければならないという。

 試合の主導権を握っていた村田に対してラウル・カイズ(Raul Caiz、米国)氏は117-110と村田有利の判定を下していたが、パディージャ氏は116-111で、アール氏は115-112でエンダム有利としていた。

 衝撃の結果が発表されるとメンドサ会長はツイッター(Twitter)で「村田諒太におわびする。このダメージを修復するための言葉が見つからない。チャンピオンシップ委員会に直接の再戦(ダイレクトリマッチ)を要請するつもりだ」とコメントしていた。(c)AFP