サンウルブズの海外遠征に参加していない若手中心で臨んだ日本が、80-10で韓国に勝利し、2連勝とした。初戦で課題が残った守備を修正し、好タックルを連発。攻め手を緩めず、12トライを奪い圧倒した。後半にはジョーンズ前日本代表ヘッドコーチもほれ込んだ逸材、山沢拓也(22=パナソニック)が待望の代表デビューを果たした。大会は香港を加えた3チームがホームアンドアウェー方式で争い、日本は5月6日に香港との第3戦に臨む。

 大勝した試合で山沢が輝きを放った。点差の開いた後半10分にピッチに立つと、積極的なプレーで攻撃をけん引。得意のランで観客を沸かすと、キックも5本すべてを成功させた。初めての代表戦を終えると「判断ミスも多かったし、40点。もっと良い選手になりたい」と厳しい自己採点で節目の試合を振り返った。

 高校時代に代表合宿に練習生として呼ばれた大器も、筑波大2年時に左膝の前十字靱帯(じんたい)を断裂するなど、長くけがに苦しんできた。それでも昨年、史上初めて現役大学生としてトップリーグのパナソニックと契約。今年2月にはスーパーラグビーの強豪ハイランダーズ(ニュージーランド)に留学するなど、高いレベルの中でもまれ、代表デビューをつかみ取った。19年W杯日本大会出場も期待される22歳は「代表の10番に少しでも近づけるようにやっていきたい」とさらなる成長を誓った。