東証大引け 反落、円高嫌気し景気敏感株に売り 内需株が支えに
17日の東京株式市場で日経平均株価は反落し、前日比104円94銭(0.53%)安の1万9814円88銭で終えた。円相場の一段高を嫌気した売りが輸出や資源関連、金融などの景気敏感株に広がった。一方、内需関連株には買いが入り、下値を支えた。
外国為替市場で円相場が1ドル=112円台前半まで円高・ドル安が進んだ。トランプ米大統領による情報漏洩疑惑から円買い・ドル売り圧力が強まった。輸送用機器をはじめ輸出関連は売りが優勢だった。ドル売りに伴い米長期金利が下落し、保険株が大きく下げた。ニューヨークの原油先物相場が時間外取引で下落したため、石油石炭製品や商社など資源関連株も安かった。
半面、食料品や電気・ガス業などの内需関連株には買いが入った。市場では「業績が好調な内需株の一角には海外投資家を中心とした買いが入っている」(国内証券トレーダー)との声があった。
JPX日経インデックス400は反落した。終値は前日比80.11ポイント(0.57%)安の1万4063.86だった。東証株価指数(TOPIX)は反落し、8.41ポイント(0.53%)安の1575.82で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4927億円。売買高は19億6447万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1287と、全体の64%を占めた。値上がりは630、変わらずは98銘柄だった。
第一生命HDとT&Dが大きく下げた。住友商や三井物、JXTGの下げも目立った。ヤマトHDや三菱電、野村も安い。一方、東ガスや味の素、武田は上昇した。業績が好調な東エレクも買われた。新作ゲームへの期待から任天堂が上げ、年初来高値を付けた。
東証2部株価指数は小幅に続伸した。個人の押し目買いが入り、指数を押し上げた。朝日インテクとマーキュリアが上げ、シャープとウェーブHDが下げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕