東証大引け 3日続伸、国内機関投資家が押し目買い
19日の東京株式市場で日経平均株価は3日続伸した。終値は前日比13円61銭(0.07%)高の1万8432円20銭だった。指標面で割安感が強まっていたことで、直近で下げが続いていた銘柄を中心に国内機関投資家の買いが入り、指数を下支えした。
JPX日経インデックス400は反落し、前日比13.17ポイント(0.10%)安の1万3174.08だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、0.11ポイント(0.01%)安の1471.42だった。
18日から開催されている麻生太郎副総理・財務相とペンス米副大統領による経済対話では、貿易・投資ルールなど3分野で具体的な成果を目指す方針で合意した。市場が事前に懸念していた米国側の強硬な主張は目立たなかったものの、先行きの政策の懸念が残る。自動車といった通商政策の影響が大きい主力銘柄への買いは手控えられる一方、外部環境の変化や為替の動向にに左右されにくい銘柄への買いは優勢だった。
英国のメイ首相が18日、下院を解散して6月に総選挙を実施することを明らかにした。フランスの大統領選も控える。欧州の政治リスクが改めて意識され、運用リスクを取る動きがやや後退した。外国為替市場で円がやや強含んだことも重なり、朝方は輸出関連銘柄を中心に売りが先行した。日経平均の下げ幅は一時90円程度まで広がった。
東証1部の売買代金は概算で2兆3172億円と3営業日ぶりに活況の目安の2兆円を超えた。売買高は19億5291万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1043と全体の52%を占めた。値下がりは820、変わらずは152銘柄だった。
中国で機械需要が伸びるとの期待が強まったファナックや三菱電が買われた。東エレクや信越化など半導体関連銘柄の一角は上昇。1000人規模の人員削減の検討が伝わった東芝も高い。英ポンド上昇で輸出採算の改善期待が強まった富士通も買われた。リクルートHDも堅調だった。
一方、前期利益見通しを下方修正したヤマトHDが下落した。ホンダやトヨタなど自動車株の一角も軟調だった。米長期金利の低下で、MS&ADなど保険株も売られた。非鉄金属価格の上昇一服で、住友鉱や三菱商など資源関連銘柄も下げた。
東証2部株価指数は3日続伸した。シャープや朝日インテクが上げた。一方、ADプラズマやJトラストが下げた
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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