日本で電子マネーがなかなか普及しない理由は?

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電車賃やコンビニ決済など、身近となった電子マネー。しかし、アメリカと比べると日本での普及はまだまだ遅れているという。

『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」で、“ホリエモン”こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏が、日本に電子マネーは根づくのかを議論する!

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ひろ 2016年の電子マネーの決済額が5兆円を突破したみたいですね。電車賃だけじゃなくて、コンビニとか飲食店でも電子マネーの使える場所が増えてきましたから。

ホリ てか、「たったの5兆円」って感じ。だって、この前アメリカに行ったときは、一度も現金を使わなかったから。そういう体験をすると、日本の体たらくが目に余るよ。

ひろ 堀江さん、小銭嫌いですもんね(笑)。

ホリ 小銭はマジでウザい。ってか、100パーセントキャッシュレスな社会が理想。俺、「オリジン弁当」が好きなんだけど、なぜか電子マネーだと「WAON」しか使えない。利便性悪いからほかの電子マネーも使えるようにしてほしい。そうすればもっと電子マネーも利用されるようになるはずだし。

ひろ まあWAONも電子マネーではあるんですけど、チャージタイプのプリペイド型だから面倒ですしね。

ホリ そう。チャージ不要のポストペイ型(後払い)がいい。電子マネーでいうと、「iD」とか「QUICPay」とか。でもポストペイ型の電子マネーって避けられがちなんだよね。その理由が「ムダ遣いの危険性があって怖いから」的なこと。同じ理由でクレジットカードを避ける人もいるけど、俺にはまったく理解できない。

ひろ 日本って新しいことが普及するのに時間がかかりますよね。しかも、今は高齢者のほうがお金を持っているので、普及はよけいに遅くなる側面がある。例えば、セルフレジとかも全然広まってないですよね。パリではマクドナルドやスーパーにはセルフレジがけっこうあります。

ホリ ああ。

ひろ そして、セルフレジでは現金が使えないところとかあったりするので、必然的にカードを使うことになるんですよ。マクドナルドのオーダー自動受付機もカード払いですし、スマホのアプリからも注文できて、それもカードです。というわけで、パリではカードを使わないと逆に不便な状況が多いんですよね。

ホリ 日本では高齢者で電子マネーやカードを使っている人は少ないと思うけど、その一方で若い人でも小銭をジャラジャラ使っている人は多いよね。

ひろ 駅改札内の売店でもわざわざ小銭を使う人がいますからね。首都圏のJRだとほとんどの人はSuicaを使って入ってきてるはずなのに。

★後編⇒ホリエモン×ひろゆき電子マネーをオススメするワケ「現金のほうが安心っていうけど…」

(構成/杉原光徳 加藤純平 イラスト/西アズナブル)

堀江貴文(ほりえ・たかふみ)

1972年10月29日生まれ、福岡県出身。旧ライブドア社長。SNS株式会社オーナー兼従業員。『やっぱりヘンだよね』(集英社)が好評発売中

●西村博之(にしむら・ひろゆき

1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著は『ソーシャルメディア絶対安全マニュアル』(インプレスジャパン)