PC市場は、各社の春モデルが出揃ってきています。それで「そろそろ新しいノートPCがほしい!」と気になっている人は多いのでは?

 

ライターの後藤宏さんは、なかでも使い勝手を高めた2 in 1モデルや軽量モデルはいまが買いどきだといいます。

 

「最新のノートPCは、CPUが新世代のインテルCore iシリーズに刷新され、従来モデルよりもパフォーマンスが大幅に向上。いまはまさに買い替えのベストタイミングといえます」(後藤さん)

 

ただ、ノートPCは外出先で使用する機会が多いだけに、周囲にアピールできるモデルを選びたいですよね。デザイン性でドヤるのもいいですが、多彩な接続端子にいろいろつなげてドヤったり、長時間使用でドヤったりするのもオツなもの。

 

よって本稿では、パナソニック、レノボ、東芝、富士通、NECの最新PC5機種を携帯性、スタミナ、拡張性の3項目でチェックしてみました。

 

ひとつめの携帯性は、本体サイズに加え、ACアダプタなども含め、持ち歩きがラクチンな度合を総合的に判断。スタミナは、最高の画面輝度で動画をループ再生。グラフの角度が急なほど電力消費が早いことを示しています。

 

最後の拡張性は、外出先でプロジェクターを借りるなどの機会があるもの。拡張端子の充実度を確かめました。なお、点数は5点満点です。

 

【その1】パナソニック「Let’s note XZ6 プレミアムエディション」42万7464円(パナソニックストア限定仕様)

シリーズ初の分離型の2 in 1タイプです。タブレット部分を取り外すと、約665g(※内蔵バッテリーLの場合。S搭載機は約590g)と片手でも持てる軽さに。SIMロックフリーのLTEモデルも用意。今回は背面に800万画素カメラを備える直販限定のハイエンド仕様で検証しました。

 

 

SPEC(CF-XZ6SFPPP) ●OS:Windows 10 Pro 64ビット/Home64ビット(選択可)、●メモリ:16GB、接続端子:USB 3.0×3、USB Type-C×1、HDMI出力×1、VGA端子×1ほか、●サイズ:W288.5×H22×D223.7mm、●画面サイズ:12.0型、●CPU:Core i7-7600U vPro、●ストレージ:512GB SSD、●質量:約1.224kg

 

ココがドヤ!

(1)キーボードベースと合わせて長時間駆動を実現、(2)VGAなど接続端子の充実度が随一!

 

基本性能CHECK!

「キーボードベースにも電池を内蔵し、合体時は厚みがありますが長時間駆動は魅力。いわゆるレガシーポートも搭載し、古めのプロジェクターも接続できるのは安心です」(後藤さん)

 

携帯性:3点

↑分離時は9.5mmと薄いが、キーボードベースを含めると22mm。検証した5製品で最も厚くなってしまいます

 

スタミナ:4.5点

↑独自テストで6時間を超える駆動が確認できました。5モデル中トップのdyna bookに僅差の2位にランクイン

 

拡張性:5点

↑有線LANポートを備えるほか、アナログディスプレイ出力も搭載。ビジネスシーンに必要な端子を網羅します

 

【その2】レノボ「Lenovo YOGA910」実売価格18万7920円(80VF001HJP)

13.9型の4K液晶を採用したリングノートタイプの2 in 1モデル。ストレージ(SSD)をPCIe(※従来のSATA接続の最高転送速度600MB/sを大幅に上回るデータ転送が可能な接続規格)で接続し、データへのアクセススピードは驚異的。グラフィック性能も高く、デスクトップ機並みのパフォーマンスを誇ります。

 

 

SPEC ●OS:Windows 10 Home 64ビット、●メモリ:16GB、●接続端子:USB 3.0×1、USB Type-C×2(2.0、3.0各1基)ほか、●サイズ:W323×H 14.3×D224.5mm、●画面サイズ:13.9型、●CPU:Core i7-7500U、●ストレージ:512GB SSD、●質量:約1.38kg

 

ココがドヤ!

(1)ストレージのアクセス速度が圧倒的に速い、(2)3840×2160ドットの高精細な液晶画面

 

基本性能CHECK!

「モバイルPCとしては大きくて重いものの、高速アクセスなど、補って余りあるポテンシャルを備えています。外出先でも、がっちり仕事をしたいユーザーには、見逃せないモデルです」(後藤さん)

 

携帯性:2.5点

↑画面が13.9型とやや大きく、質量も約1.38kgと重め。ただ、14.3mmと薄く、ビジネスバックに収めやすいです

 

スタミナ :4点

↑独自テストでは約5.5時間駆動を記録。画面サイズが大きく消費電力がかさみますが、3位に入る健闘をみせました

 

拡張性:3点

↑USBはType-AとType-Cを備え、周辺機器の接続は問題ありませんでした。ただ、SDメモリーカードスロット非搭載は残念

 

【その3】東芝「dynabook V82/B」実売価格22万5580円

スリム設計の2 in 1モデル。最長約17時間のバッテリー駆動時間を確保し、終日外出していても余裕で使えるうえ、急速充電にも対応します。付属は、USB Type-Cアダプタ(ポートリプリケーター)、アクティブ静電ペン。

 

 

SPEC ●OS:Windows 10 Home 64ビット、●メモリ:8GB、●接続端子:USB 3.0×1、USB Type-C×1(ポートリプリケーターにHDMI出力などを搭載)ほか、●サイズ:約W299×H15.4×D219mm、●画面サイズ:12.5型、●CPU:Core i7-7500U、●ストレージ:512GB SSD、●質量:約1.099kg

 

ココがドヤ!

(1)長時間の外出も安心な抜群のスタミナ性能、(2)コンパクトさを追求した本体設計

 

基本性能CHECK!

「駆動時間が長く、本体も極めてスリムなのは魅力です。ただし、接続端子が極端に少なく、ポートリプリケーターを持ち歩かない場合は、別途アダプタを用意するなど工夫が必要です」(後藤さん)

 

携帯性 :3点

↑本体だけなら5モデルで最も容積が小さく、携帯性は抜群です。ただし、ポートリプリケーターが別体のため減点

 

スタミナ:5点

↑独自テストでチェックした5モデルのなかで、最長となる約7時間をマーク。抜群のバッテリー性能を誇ります

 

拡張性:3点

↑ポートリプリケーターを含めれば平均的ですが、常に携帯するのは面倒。本体はUSB 3.0とType-Cのみ

 

【その4】富士通「LIFEBOOK UH75/B1」実売価格20万4984円

フルHD表示の13.3型液晶パネルを採用したクラムシェルタイプ。厚さ15.5mm、質量約777gと極限まで薄型・軽量を追求しながらも、有線LANなどキッチリとインターフェイスを用意。実用性に優れています。

 

 

SPEC ●OS:Windows 10 Home 64ビット、●メモリ:4GB、●接続端子:USB 3.0×2、USB Type-C×1、HDMI出力、有線LAN、SDカードスロットほか、●サイズ:W309×H15.5×D212.5mm、●画面サイズ:13.3型、●CPU:Core i5-7200U、●ストレージ:128GB SSD、●質量:約777g

 

ココがドヤ!

(1)15.5mmの極薄ボディに有線LANも搭載、(2)わずか約777gに抑えた超軽量設計

 

基本性能CHECK!

「バッテリー駆動時間が短めでしたが、ただの薄型・軽量モデルではなく、充実したインターフェイスなど実用性は5機種中トップクラス。サテンレッドはカフェでドヤれます」(後藤さん)

 

携帯性:5点

↑極限まで軽量化を追求し、タブレット並みの軽さを実現。ACアダプタも小型で、携帯性は抜群です

 

スタミナ:2.5点

↑試作機のため参考値ですが、独自テストの結果は約3時間と少々心許ない。カタログスペック値は約8.3時間

 

拡張性:5点

↑右側面に折りたたみ収納式の有線LANポートを装備。SDメモリーカードスロットも備えるなど充実の仕様です

 

【その5】NEC「LAVIE Hybrid ZERO HZ750/GA」実売価格22万1180円

リングノートスタイルの2 in 1モデル。質量は800g台で、最長約10時間のバッテリー駆動を実現するなど完成度は高いです。ディスプレイ表面にノングレア加工が施されており、照明の映り込みなどを抑えられるところも魅力。

 

 

SPEC ●OS:Windows 10 Home 64ビット、●メモリ:8GB、●接続端子:USB 3.0×1、USB Type-C×1、HDMI出力、SDカードスロットほか、●サイズ:W305×H16.9×D205mm、●画面サイズ:13.3型、●CPU:Core i7-7500U、●ストレージ:256GB SSD、●質量:約831g

 

ココがドヤ!

(1)コンパクトかつ軽量で携帯性抜群、(2)外光や照明の映り込みが少ないディスプレイ

 

基本性能CHECK!

「携帯性に優れ、スタミナ・拡張性とも、実用に困らないレベルで使いやすい。面耐圧150kgfのテストをクリアするなど、堅牢性も備えているので、持ち歩く機会が多い人にオススメです」(後藤さん)

 

携帯性:4点

↑コンパクトな本体サイズに加えて、800g台と軽量。ACアダプタも小さく、カバンにスッキリと収納できます

 

スタミナ:3点

↑試作機のためあくまで参考値ですが、独自テストは第4位の結果。カタログスペック値は約10時間と長め

 

拡張性:4点

↑USBに加え、HDMI出力やSDカードスロットを装備。古いプロジェクターにつなぐなどの必要がなければ十分

 

以上、パナソニック「Let’s note XZ6 プレミアムエディション」、レノボ「Lenovo YOGA910」、東芝「dynabook V82/B」、富士通「LIFEBOOK UH75/B1」、NEC「LAVIE Hybrid ZERO HZ750/GA」の5機の実力を確かめてみました。

 

合計で12.5点となったのは、「Let’s note XZ6 プレミアムエディション」と「LIFEBOOK UH75/B1」の2製品。機能でドヤりたいなら、高得点の最新PCを候補にしてみてはいかがでしょうか。

 

【解説してくれた人】

ライター 後藤 宏さん

業務にはスペックオーバーなモバイルPCを持ち歩き、ドヤ顔で仕事をする生粋のPCライター。