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Photo : MURA

別のバレエ団で踊ったほうがいいかもと思った

―――ご家族にダンサーはいましたか?
 
レオノール・ボラック(以下L):いいえ。姉は医者で、妹は乗馬の騎手をしています。兄は映画関係の仕事をしていて、クリエイティヴな仕事に就いているという意味では同業といえるかも知れません。4歳のときに母に連れられてバレエ教室に行き、従妹と一緒に習い始めたのがきっかけです。ちゃんと練習をしたら、ボンボン(飴)をくれるという約束で……でも、私自身とても夢中になってしまったんです。ショパンのノクターンやブラームスのワルツに合わせて、いつも踊っていました。
 
―――昨年の12月に『白鳥の湖』のオデット/オディール役で最高位のエトワールに任命されました。ここまでの道のりはスムーズでしたか?
 
L:とても苦しい時代がありました。カドリーユ(オペラ座バレエ団の5つの階層の1番下)を5年間つとめましたが、これはとても長い期間だったといえます。控えの役が多く、誰かがケガをしない限り舞台に上がることも出来なかったんです。2014年にコリフェに昇進してから、運命が動き出しました。前芸術監督のバンジャマン・ミルピエが私を『くるみ割り人形』の主役に抜擢してくれたことがきっかけです。その年には賞もいただき、忘れられない年になりました。
 
――つらかった5年間の間に、バレエをやめようと思ったことは?
 
L:やめようとは思わなかったです。つらいときも家族が支えてくれたから……しゃしゃり出て何かをするんじゃなくて、さりげなく影から支えてくれる感じですね。それに私の性格はとても強くて、こうと決めたら絶対に曲げないんです。ちょっと短気なところもあって、物事がスピ ーディに進まないとイライラするところもあります。だからオペラ座でのキャリアが停滞したときは、別のバレエ団で踊ったほうがいいのではないかと思うことはありました。でも、バレエのない人生は想像できなかったですね

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「ミルピエが私を引き上げ、オレリーが指導してくれた」

―――バンジャマン・ミルピエ(写真下右)が監督を務めたのは1年半と短期間でしたが、あなたの運命を大きく変えたのですね。
 
L:そうです。彼が私をコールドバレエ(群舞)から引き上げてくれました。クラシックだけでなく、(アンヌ・テレサ・ドゥ・)ケースマイケルやピナ・バウシュなどのコンテンポラリーも踊るようになり、その分野でも上達することが出来ました。2014年からの昇進はスムーズでしたが、私としては難しい時期でもあったんです。カドリーユからコリフェに昇進した段階で、急に主役級の踊りをこなさねばならず、パ・ド・カトルやパ・ド・トロワなどで訓練をする期間がなかったからです。
 
――ー現在の芸術監督は元エトワールのオレリー・デュポン(写真下左)ですが、彼女があなたをエトワールに任命したのですね。
 
L:私がエトワールに任命されたのは12月31日だったのですが、この日はかつてオレリーがエトワールに任命された日でした。『くるみ割り人形』を踊ることになったとき、指導してくれたのも彼女でしたし、昔から私のことを知っていてくれて、とてもいい関係を築いています。オレリーが芸術監督になったことは、オペラ座にとってもとてもいいことだと思いますね。伝統を引き継ぐだけではなくて、新しいことも引き出してくれる人です。

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(左)オーレリー・デュポン (右)バンジャマン・ミルピエ

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「親友3人が同時期にエトワールになれた」

―――今回の来日公演では、オレリー監督のもとまた新しいエトワールが誕生しました。『ラ・シルフィード』でジェイムズを踊ったユーゴ・マルシャンが3月3日の公演の後に舞台上でエトワールに任命されましたが、既にエトワールであるあなたにとっても刺激的な瞬間だったのでは?
 
L:もちろんです。私とジェルマン・ルーヴェとユーゴ・マルシャンは親友で、3人がほぼ同時期にエトワールになれたことは本当に嬉しい。ずっと一緒に踊ってきた仲間ですから。私たちに共通しているのは、若いころから難役を与えられて、それに取り組んできたことです。難しいコンテンポラリーにも懸命に取り組んできて、その成果が出てきているのではないかと思います。
 
―――ユーゴ・マルシャンは自分の身長が高すぎることに悩んでいた時期があったそうですが、あなたにも自分の身体に不満はありますか? どこから見ても理想的なバレリーナだと思うのですが。
 
L:私たちは毎日鏡を見て、自分自身を批評しながら踊っているので、自の身体に不満をもつことが職業だといえるでしょう(笑)。私も、自分の身体を理想だとは思っていません。嫌なところもいっぱいあるけど、それを改善していこうとするプロセスはとても興味深いものです。コンプレックスをなんとか乗り越えていこう……日々その積み重ねです。
 
―――やはりストイックな日常なのですか?
 
L:普通の若者たちのように徹夜で夜遊びをすることはありませんが、映画にも行くしレストランで食事もしますよ。そのへんはノーマルですし、バランスをとるようにしています。バレエ以外の趣味は、読書ですね。実は、短編のようなものも書いているのですが、人に読ませることはないでしょう(笑)。ファンタジックな物語ではなく、どちらかという現実的な物語です。
 
―――読んでみたい!(笑) 7月にはパリ・オペラ座バレエ団と英国ロイヤル・バレエ団との合同公演『バレエ・スプリーム』で再び来日を果たします。
 
L:これはとてもレアな公演です。他のバレエ団の芸術センスを間近で見られるチャンスだと思っています。ふだんは私たちだけで切磋琢磨している状態なので、異なる伝統を持つロイヤル・バレエ団のダンサーと同じ舞台に立つことはとてもフレッシュな経験になるはず。とても期待しています。

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Styling: Emi Ogura  Hair&Make: Tomomi Fukuchi  Interview&Text: Hisae Odashima

レオノール・ボラック(Leonore Baulac):1990年5月10日、パリ生まれ。パリ・オペラ座学校を卒業してパリ・オペラ座バレエに2008年に入団。12月31日パリ・オペラ座バスティーユで上演された『白鳥の湖』でバレエダンサーのトップ、エトワールに任命された。

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オペラ座&ロイヤル 夢の共演 「バレエ・スプリーム」

パリ・オペラ座バレエ団と英国ロイヤル・バレエ団の若きスターたちが集結する「至高」の舞台! オペラ座&ロイヤル 夢の共演。
 
公演日程/2017年7月26日(水)、27日(木)18:30~、7月29日(土)13:00~ 18:00~、7月30日(日)14:00~
会場/文京シビック大ホール
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一斉発売 4月8日(土)10:00~
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NBSチケットセンター tel.03-3791-8888 (平日 10:00~18:00、土曜 10:00~13:00)