中国では近年、小型車よりもさらに小さい「電気自動車」を見かける機会が増えている。この電気自動車は鉛蓄電池を動力とした四輪の車で、低速で走行可能な自動車だ。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では近年、小型車よりもさらに小さい「電気自動車」を見かける機会が増えている。この電気自動車は鉛蓄電池を動力とした四輪の車で、低速で走行可能な自動車だ。

 中国メディアの中国汽車報網は11日、中国国内では小型の低速電気自動車(低速EV)が徐々に普及しつつあることを紹介する一方、日本ではすでに低速EVと同等に小型の「軽自動車」がすでに普及していると紹介、中国も軽自動車なみに小型の車が流行する可能性を考察している。

 記事は、中国で普及し始めている低速EVの外見がまるで日本の軽自動車のようであることを伝える一方、日本では一定の規格を満たしていれば軽自動車とみなされるため、低速EVと違って「見た目やデザインの種類が非常に豊富」であると伝えた。

 また、一般的な電気自動車にはリチウムイオン電池が搭載されているが、中国の低速EVはコストの安い鉛蓄電池が動力源として搭載されていることを紹介する一方、それは中国の技術力では優れた内燃機関が製造できないためのやむを得ない選択だったと指摘。電動自転車などにも幅広く搭載されている鉛蓄電池を動力源とした中国の低速EVはある意味で「中国ならではの車」とも言えると論じた。

 一方で記事は、中国の低速EVをめぐっては法整備が遅れていることを指摘。車両保険がないばかりか、ナンバープレートの設置義務もないため、事故を起こしても運転手が逃げてしまえば「追跡するのが難しい」と指摘した。

 日本では軽自動車が人びとの足として、日本人に利便性を提供しているが、中国では人びとの安全を保障するための管理や法整備が遅れていることが分かる。低速EVの本格的な普及を前に、日本の軽自動車を手本として、中国は管理や法整備を進めるべきであろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)