NHK会長、ネットへの常時同時配信に意欲
NHKの上田良一会長は2日に開いた定例の記者会見で、テレビ番組をインターネットでも同じ時間に見ることができるようにする常時同時配信について「喫緊の課題だ」と語り、実現に向けて意欲を見せた。
2日の記者会見では、2016年11~12月に実施したネットでの同時配信と見逃し配信の実験の結果を明らかにした。見逃し配信の実験は今回が初めて。約5000人を対象にした分析では、同時配信と見逃し配信のいずれかを利用した人の割合は11%。同時配信だけだと6%だった。
上田会長は今年策定する予定の次期経営計画に、常時同時配信をする場合のコストなどを盛り込む考え。民放からはNHKの肥大化を懸念する声がある。上田会長は民放各社のトップと面談したことを明かし、「民放とは継続的に意思疎通をはかって、互いに信頼ある関係を構築することが大事だ」と語った。