たくさんタブを開く人にはおすすめの高速Webブラウザ Vivaldi(ヴィヴァルディ)

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パソコンでインターネットを利用するとき欠かせないのがWebブラウザだ。
多くのユーザーは「Webブラウザなんてどれも同じ」とか思っているかもしれないが、毎日利用するものだけに、ちょっとでも使いやすいものを選択したい。

今回紹介するVivaldi(ヴィヴァルディ)は、特にタブをたくさん開く人にはおすすめのWebブラウザだ。

●タブの中にタブを保存できるタブスタック機能が便利
Vivaldiは、高速なWebブラウザとして評価の高かったOperaを開発したチームが新たに開発したWebブラウザだ。
2016年4月に正式版の1.0が公開され、現在は1.7がリリースされている。

Vivaldiには、ほかのWebブラウザには見られないユニークな機能がたくさん用意されているが、特に注目したいのが、タブをたくさん開ける「タブスタック機能」だ。

Webページを新しいタブで次々と表示できるのはIEやChromeと同じだが、Vivaldiでは、タブの中にさらに別のタブを格納できるのだ。

操作方法は、タブをドラッグしていったんウィンドウから外し、別のタブに重ねるだけだ。ちょうどフォルダの中にサブフォルダを作るような操作と言えば、わかりやすいかもしれない。

複数のタブが格納されたタブにマウスポインタを合わせると、すべてのタブのサムネイルが表示され、クリックすればそのタブに切り替わる。また、タブをタイル状に並べて表示することもできる。
IEやChromeでタブをたくさん開いて管理しきれなくなっている人には、ぜひ試してほしい機能だ。


タブにマウスポインタを合わせるとサムネイルが表示される。



タブの中にタブを格納した。マウスポインタを合わせると、格納されているタブのサムネイルが表示される。クリックすれば、そのタブに切り替わる。



タブをタイル状に並べて表示することもできる。


●ノートやキャプチャ機能も用意、カスタマイズも強力
Vivaldiには、「タブスタック機能」のほかにもWebページにメモを残すノート機能も用意されている。
Webページ開いたら、左側のパネルで[ノート]を選択し、新しいノートを追加して文章を入力するだけだ。その際には、Webページの画面キャプチャもとれる。
Webページ、メモ、画面キャプチャをセットで記録しておけるので、メモをとりながら情報収集したい人には便利だろう。

Vivaldiは、カスタマイズも強力だ。
パーツのレイアウトを変更できるのはもちろん、テーマで配色も変えられる。時間によってテーマを自動的に切り替えられるのも面白い。キーボードショートカットやマウスの動きによってさまざまな機能を実行できるマウスジェスチャを設定することもできる。

もちろん、ブックマークやアクセス履歴が残らないプライベートウィンドウなど、ほかのWebブラウザで一般的な機能も用意されているので安心だ。


ノート機能はWebページにメモを残す機能だ。Webページをキャプチャすることもできる。



Vivaldiの設定画面。デザインやテーマを設定できる。時間によってテーマ自動的に切り替える機能もユニークだ。



テーマやタブの配置を換えることで、自分だけの画面を作ることが可能。



キーボードショートカットも細かく設定できる。



マウスの操作はでさまざまな機能を実行できるマウスジェスチャも標準で用意されている。



もちろんブックマークも用意されている。あらかじめ、「ニュース」や「スポーツ」などのカテゴリごとに主要サイトが登録されている。
【画面9】

●情報収集用のWebブラウザとして最適
Vivaldiでは、Chrome用の拡張機能も利用できる。ウィンドウ左上の[V]ボタンをクリックし、[ツール]−[拡張機能]を選択すると、利用できる拡張機能が一覧表示される。また、Chromeのウェブストアを表示して、新しい拡張機能を追加することも可能だ。

Chromeの拡張機能が利用できるのは、Vivaldiが、Chromeと同じオープンソースのWebブラウザである「Chromium(クロミウム)」をベースに開発されているからだ。

軽快に動作して、タブをたくさん表示できるVivaldiは、重くなったIEやChromeを使っている人には、ぜひ試してほしいWebブラウザだ。IEやChromeから完全に乗り換えるのではなく、情報収集用のサブブラウザとして利用するのもアリだろう。

もちろん、人とはちがったユニークなWebブラウザを探していることにもおすすめである。


Chromeの拡張機能も利用できる。


Vivaldiのホームページ


井上健語(フリーランスライター)