クルマ音痴の東京カレンダー編集者・船山を一人前のクルマ担当に育てる本連載。自動車を得意とするベテランライター・サトータケシが、全日本クルマ音痴代表の編集部員船山(通称ふなっしー)に、わかりやすくクルマの魅力を解説します。

今回のテーマは、「年収1億になったら、どんなクルマがお似合い?」。



船山:笑いたければ笑ってください。でも僕は本気です。で、もしハワイにコンドミニアムを持つような男になったら、どんなクルマに乗ればいいのかを相談したく。

サトー:じゃあ、ふなっしー(註:編集部の一部で船山はこう呼ばれる)の初夢がテーマだね。

船山:ほら、セレブの愛車自慢みたいな企画で、日本に3台、ロスには4台置いてます、みたいのがあるじゃないですか。ああいうのが理想なんですね。

サトー:じゃ、まず日本から。



【サトー’s RECOMMEND】Bentley Bentayga SUV。2016年に日本へ導入した、ベントレー初のSUV、ベンテイガ。インテリアの豪奢な世界観は、ベントレーならではのもの。堂々としたサイズのボディを6ℓの12気筒ツインターボエンジンで引っ張る。¥26,950,000

船山:びしっとスーツで商談、みたいな時はどんなクルマでしょう。

サトー:スーツに合わせるならセダン、なかでも新しいマセラティ・クワトロポルテがいいよ。内装がエルメネジルド・ゼニアの仕様があるんだけど、すっごくお洒落。


スーツの商談にもぴったりで、女の子受けもいいクルマなんです!



【MASERATI QUATTROPORTE S Q4】イタリアン・ラグジュアリーの極み。イタリアの名門マセラティのフラッグシップサルーン、クワトロポルテが生まれ変わった。デザインが一新され、エレガントなグランルッソと、アグレッシブなグランスポーツという2つのラインが加わった。¥11,750,000〜

船山:ゼニアのインテリア、女のコ受けもよさそうですね。

サトー:間違いない。

船山:スーパーカー的なヤツも1台欲しいですね。

サトー:こう言っちゃなんだけど、あまり運転がうまくない君には、乗りやすいスーパーカーがいいよね。だったらアウディR8。



【The Audi R8 Star of Lucis】インテリのためのスーパーカー。2代目アウディR8は、デザインや走行感覚などに知性を感じさせるクールなスーパーカー。写真は、ゲームソフト『ファイナルファンタジーXV』とのコラボで生まれたたった1台の限定モデル「The Audi R8 Star of Lucis」でお値段は¥50,000,015。普通のモデルなら¥24,560,000〜

船山:僕みたいな人間でも乗りこなせますか?

サトー:R8は、上手い人が乗ったらメッチャ速い一方で、初心者でも転がせる、世にも不思議なスーパーカーなんだ。しかもヨンクだからタイヤさえ換えればスキーにだって行ける。

船山:このクルマがゲレンデに行ったら、本物のセレブですね。

サトー:実際、ヨーロッパの高級スキーリゾートでアウディR8をよく見かけるらしいよ。


ちなみに船山、憧れの地“ハワイ”で乗るならどんなクルマ


船山:じゃあ、ハワイで乗るクルマに移りましょう。ビジネス用は、何がいいでしょう?

サトー:郷に入っては郷に従え、っていうから、アメ車かな。なかでもアメリカのセレブっぽいクルマだと、ニューヨークに本社があるキャデラックでしょう。



【Cadillac CT6】先進的な安全装備や新しいエンジンなど、見た目だけでなく中身も未来志向。¥9,980,000

船山:このキャデラックCT6というクルマ、未来的な形ですね。

サトー:外見だけじゃなくて、中身も超ハイテクで先進的、スポーツカーみたいに俊敏に走るんだ。後ろの席に座って仕事をしてもいいし、運転席に座ってドライブを楽しんでもいい。

船山:じゃ、スポーツカーは何がいいですかね?

サトー:シボレーのコルベットとかカマロとか、アメリカンなスポーツカーかな?

船山:それは絶対ハワイに似合いそうです。でも、セダンもスポーツカーもアメ車というのは……。

サトー:そうか、だったら日産GT-Rだな。カッティングエッジなスポーツカーということで、アメリカのマニアの間では有名だし、テレビゲームの『グランツーリスモ』シリーズに登場するから、世界中の子どもたちが知っている。



【NISSAN GT-R】年々進化を続ける日本の至宝。2017年モデルは速さもデザインもアップデイト。¥9,960,840〜

船山:ハワイでGT-R、日本人としてのプライドも感じさせるチョイスで、いいですね〜。あとハワイに行って思ったんですが、キラウエア火山とかワイピオ渓谷とか、四輪駆動じゃないと行けない場所が結構あるんですよね。1台、ヨンクのSUVが欲しいっす。

サトー:セレブが乗るSUVだと、そりゃもうベントレー・ベンテイガでしょう!



【Bentley Bentayga SUV

船山:ベントレーSUVがあるってことが驚きです。

サトー:ベントレー初のSUVなんだけど、その中身がスゴい。ほぼ手作りだから、1台が完成するまでに約130時間もかかるんだ。エンジンは608馬力で、最高速度は時速301キロ!

船山:参考までに、お値段を聞いてもいいですか?

サトー:2,695万円。

船山:いや、ヤル気が出てきましたよ。2,695万円、上等じゃないですか! 僕、日本とハワイに色違いのベンテイガを置くような人間になりますよ! 3,000万円のクルマを2台持つとしたら、年収はどれくらい必要ですかね?

サトー:クルマ好きの間では、年収の半分が愛車の値段って言うね。

船山:ってことは、年収1億2,000万円ですね。やりますよ!

サトー:ふなっしー、ガンバ!

船山:ところでこの店のコーヒー代720円、立て替えてくれません? ハワイで買いすぎちゃって。


〜サトータケシ今回の教訓!〜
高級車こそ、しっかりしたコンセプトを立ててから選びましょう