【疑問】なぜガソリンスタンドの価格はあんなに細かく変動するのか?

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ガソリンの仕入れ価格が細かく変わっているわけではない

ガソリンの価格に一喜一憂しているひとも多いだろう。以前であれば、100円を大きく切っていたのが、最近では120円台だったりと、乱高下といっていい。半分以上が税金であることを考えるとなおさらだ。

しかし、そんな街のガソリンスタンドの価格。つまり末端価格が毎日のように変わるのだろうか? この点については疑問に思っているひとも多いのではないだろうか。

まずは比較的長いスパンでの変動理由を見てみると、投機の対象になっているからというのが大きい。先物取引でできるだけリスクを回避するようにはなっているが、逆にこれが値を上げる理由にもなっているのは事実。つまり同じく乱高下しやすい金などと同じだ。

とはいえ、取引市場での価格が末端のガソリンスタンドの価格を日々変動させるものでもない。

小売り価格は販売店ではなく元売りが決定している

では、なぜあれほど、毎日のように1円単位で価格は変わっているのか。じつはそこに確固たる理由はない。つまり仕入れ価格は変動していないのだ。ガソリン価格というのはそもそも石油元売りが決める。無印などの独立系は決められるが、例外ではある。

石油元売りが、卸し価格を改訂するのは週に1度が原則。では、なぜ毎日価格が変わるのかというと、消費意欲をかき立てるため。さらに周辺スタンドとの競争などでも細かく変動させる。さすがに談合はできないので、こっちが下げたら、あっちも下がるみたいになっていくわけだ。しかもその小売価格を決めるのは元売りで、販売店は決められない。

この仕組みは元売りが公表しているわけではないので、これ以上のことは不明だが、流れとしてはこのようになる。

ちなみに以前であれば現金会員カードをやたらとすすめられたもので、次に出せばリッターあたり1〜2円ぐらい引いてもらえるというもの。じつはあれも提示だけしてもらって実際は値引きしていないこともけっこうあった。セルフ主流で、明朗会計化が進んだ今だから言えるこっそりバナシだ。