俳優香川照之(51)が95年に結婚した元キャビンアテンダントの知子夫人と離婚したことが14日、分かった。所属事務所が明かした。長男市川団子(12)と長女の2子をもうけたが数年前から別居していた。約2年前から双方が代理人を立て話し合いを継続。慰謝料や団子の親権を香川が持つことなどで合意し、離婚が正式成立したという。

 「市川中車」として歌舞伎に出演する香川はこの日、東京・歌舞伎座に出演。午前10時前に車で楽屋入りし、出演後に歌舞伎座内の稽古場で来年1月の東京・新橋演舞場の市川右団次襲名公演の稽古を行った。午後8時すぎ、報道陣に対応し「私の力不足でこのような結果になりました。(元妻が)一般人ですし、子供たちもいますので、経緯も含め離婚した事実以外の詳細については語らない約束なので」と話した。子供たちや母で女優浜木綿子(81)にも離婚について話していないとした。

 21年の夫婦生活を終えた背景には香川の突然の歌舞伎界入りがあった。香川は11年に断絶状態だった父市川猿翁(77)と和解し、12年に9代目市川中車を名乗って歌舞伎デビュー。40代での歌舞伎界入りは無謀との声があったが、長男に自分が継ぐことが出来なかった「市川猿之助」の名跡を襲名させたいという思いが香川を突き動かした。だが専業主婦として歌舞伎界とは無縁だった知子夫人は、梨園(りえん)との関係にストレスがたまり夫との溝も深まった。さらに香川はドラマ、映画、歌舞伎に休みなしの生活を送り、夫婦の関係も冷めていったという。