現実世界とゲームの世界が一緒になるPokémon Goに搭載されているARって?

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レアポケモンが出るという話を聞きつけた人々が大挙して押しかけたために、交通整理のために警察が出動したり、トレーナーと呼ばれるプレーヤーたちのあまりのマナーの悪さに周辺でのゲームプレイや立ち入りが禁止されたりする事態にまでなっているPokémon Go。

あまり聞こえの良い話ではありませんが、それだけPokémon Goというスマホゲームの人気がすごいということになります。

このPokémon Goですがゲームの世界と現実の世界を上手に組み合わせることで、これまでに味わったことのないプレイスタイルになっています。

そこで取り入れられているのがAR(拡張現実)という仕組みです。

■実際の世界を動き回ることでプレイするPokémon Go
通常ゲームの世界は、仮想的に作られた世界で現実とは完全に分離されています。このゲームの世界、コンピューターで計算されて描かれた世界を仮想現実(VR、Virtual Reality)と呼びます。

VRは、私たちの日常と交わることは決してありません、あくまでも仮想でしかありません。

しかし、スマホゲームのPokémon Goをプレイするためには、実際に外を歩き回る必要があります。Pokémon Goのプレイフィールドは現実世界とクロスしているためです。

現実に存在している特定の地図座標にポケモンが発生したり、ポケストップ、ジムと呼ばれる特別な場所が実際に存在している公園に設定されていたりと現実の世界とPokémon Goの世界が密接に関係しているのです。

■AR(拡張現実)によってゲームがよりリアルに
ARとは、文字通りAugmented(拡張された)Reality(現実)という意味です。コンピューターの世界を、私たちが生きている世界にまで拡張する仕組みのことです。

たとえば前述したようにPokémon Goでは、外を移動してポケモンの発生場所を探し回りますよね。
GPS機能を有効にして、現実世界の特定の場所に行くと、あらかじめ設定してあったポケモンが登場するので、それを捕獲します。

特定の場所では、「○×ポケモンの巣」などと呼ばれ、レアポケモンが発生するということで、冒頭のように人が大挙して押しかけるといったことが起きています。

全種類のポケモンを集めるためには、日本全国様々な場所を回らないといけません。まさにゲームの世界が私たちの日常にまで広がって(拡張されて)きているのです。

さらに、Pokémon Goに搭載されている「AR」機能をオンにすると、スマホのカメラが有効になり、現実世界の景色の中にポケモンが登場してくるようになります。

筆者は、Pokémon Goをプレイしてみて、いつも通いなれた道にポケモンが登場してくるのを見たときに、思わず声をあげてしまったと同時に楽しさも感じました。

これからのスマホゲームは、こうしたPokémon Goに搭載されたAR機能を使って現実世界とクロスするようなゲームタイトルが多く登場してくるかもしれません。

■AR、その先にあるもの
ARの先にあるものとしてVRとARをシームレスに統合したMR(Mixed Reality)へと進化するのではないかと言われています。

たとえば、SF映画などで見られるシーンとして、会社の会議で出席者全員が会議室に集まっているように見えても、実はそこには出席者の実体は存在せず、実際には世界各地のオフィスの椅子に座っていた。

そんな世界や風景が、そう遠くない先に、現実としてやってくるかもしれません。


記事提供:クチコミ.jp(http://kuchikomi-web.jp/blog)