実際にそれを目の当たりにするまで、私は360度カメラにそれほど関心がありませんでした。しかし、あるディナーパーティーに友人が最新の「Gear 360」を持ってきて、乾杯の際に、テーブルにいた全員を一枚の写真に収めたのです。それを見て、たちまちその魅力の虜になりました。一週間後、私も同じカメラを購入。以降、旅行やイベントへ出かけるときは、常に持ち歩くようになりました。

1枚の写真に、周りの世界で起きているすべてを収めることには、魔法があります。さらに、VRヘッドセットを使うと、友人たちにもその写真の中へ入ってもらえるので、あなたの周囲で何が起きていたかを、まるごと体験してもらうことが可能です。

とはいえ、完璧な360度写真を撮るには、ただシャッターボタンを押すだけではいけません。以下に、私が経験から学んだ、360度写真を上手く撮るコツをご紹介します。

タイマーを使う

360度カメラのすばらしいところは、周りにあるものすべてを一枚の写真に収められること。そして、カメラの撮影者があなたなら、「すべて」のなかにはあなた自身も入ることになります。もし、スマホを握っている姿で写りたくないなら、タイマーの助けを借りましょう。

5秒か10秒のカウントダウンをセットすれば、その間にスマートフォンもポケットへしまえるので、そうすれば、四六時中スマホをいじっている人ではなく、パーティーを心から楽しんでいる人として写れます。

三脚を使う

三脚は、360度写真を撮影するときに不可欠なアイテムです。Gear 360には小さな三脚が付属していますが、自撮り棒や折りたたみ式の三脚を使うことをお勧めします。なぜか?

360度写真は180度の写真を2枚撮影し、つなぎ合わせて作られるものです。つなぎ目の上の方はスムーズですが、下にいくほど違和感は強くなっていきます。また、カメラは球体なので、カメラ自身は写りません。しかし、十分に地面から離れていないと、下の方にあるものが欠落してしまい、かなり違和感のある写真になってしまう可能性もあるのです。

きちんとした三脚を使えば、写したいものを確実に収められます。

正しい高さにする

360度カメラを持って最初の長期旅行へ出かけた時、体の脇にカメラを構えてたくさんの動画を撮りました。結果、画面の4分の1を私の顔面が占領している動画ばかりに……。次からはカメラを三脚に載せて撮影するようにしましたが、三脚の足が短く、地面から数フィートのところで撮影していました。360度撮れるんだから、たいした問題じゃないだろうって? いいえ、大いに問題があります。

床にカメラを置いて撮影すると、あとで写真を見る人からは、自分が床に座っているように感じられます。おかしな感覚がしますし、そういった効果を狙って撮影したわけではないはずです。ベストなのは、人の目の高さ(150〜180cm)にカメラを構えることでしょう。そうすれば、写真を見る人もその場にいるように感じられ、おかしな気分にはなりません。

これはVRヘッドセットを使って鑑賞する際のポイントで、写真や動画を撮るときにはとくに重要です。背の高い三脚を持っていなくて、自己犠牲の精神のある人は、小さな三脚を頭の上に乗せて撮影するといいかもしれません。後で写真を見る人は、あなたとちょうど入れ替わったような視点で周囲を眺められます。

カメラを固定する

カメラを持って歩き回りたくなるかもしれませんが、動きながら撮影した動画は、見る人に不快感を与えてしまいます。カメラを持ちながら、安定してスムーズに動くことは、専用機材を手にしたプロでもないかぎり、まず不可能です。たいていは、呼吸や歩くリズムに合わせて画面が上下にブレてしまいます。

ふつうの動画であればさほど問題はないかもしれませんが、360度動画を撮影するときには、後から見る人のことをよく考えて撮影しなければなりません。動画を見る人が左を見たときに、カメラが前へ進んでいると、見たかったものが後ろに遠ざかっていってしまいます。これはかなりイライラするに違いありません。

動画を撮るときは、静止した状態で行いましょう。私を信じてください。


How to Shoot Amazing Pictures with a 360-Degree Camera | Lifehacker US

Image: The Gear 360/Samsung

Source: Samsung US, Amazon