画期的なNintendo Switchは成功するのか? 任天堂テレビゲーム機の歴史を振り返る

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Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」が先日、任天堂から発表された。
「家庭用据置型テレビゲーム機の娯楽体験を切り替える」をキャッチフレーズにした、家庭用ゲーム機だ。

任天堂といえば、つい最近、家庭用ゲーム機「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」を発表したばかりだが、「Nintendo Switch」のねらいはどこにあるのだろうか。

意外と知られていない任天堂テレビゲーム機の歴史と、Nintendo Switchの画期的な特長を紹介しよう。

任天堂テレビゲーム機の歴史
任天堂は1889年に創業した娯楽関連を事業とする企業だ。
創業当初、花札を製造していたが、1902年に日本初となるトランプの製造を開始する。

そして1977年、初めて家庭用テレビゲーム機を出した。
三菱電機と共同で開発した家庭用ビデオゲーム機「カラーテレビゲーム15」「カラーテレビゲーム6」だ。
複数のゲームをスイッチで切り換えて遊べるという点が人気だった。

1978年には、
家庭用ゲーム機「レーシング112」を発売する。
112種類のゲームが遊べるもので、レーシングゲーム用にハンドルが付いた斬新なゲーム機だった。

その後、1979年に、
家庭用ゲーム機「ブロックくずし」を発売した。
落下してくるボールをバーで弾いて、ブロックを崩すゲームだ。
スマホアプリにもあるゲームなので、ご存じの方も多いだろう。

そして1983年、
家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」を発売する。
通称「ファミコン」と呼ばれ、ゲームセンターでしか遊べなかったドンキーコングやギャラガなどの名作が家庭で遊べることから人気を博した。

1990年、
ファミコンのグラフィックスとサウンド機能を強化した「スーパーファミコン」が発売された。
通称「スーファミ」と呼ばれ、美しいグラフィックスのゲームとともに、ファミコン時代の名作もリメイクのかたちで登場した。

ここまでは、出せばヒット商品という時代が続いたが、その後は、苦戦を強いられることになる。

その後、1996年に、スーファミの後継機「NINTENDO64」が登場した。
通称「64(ロクヨン)」「N64」と呼ばれた高性能な家庭用ゲーム機で、64ビットCPUを搭載し、3Dポリゴンの処理能力に優れていた。

1998年には、
スーファミの廉価版「スーパーファミコンjr.」を発売した。サテラビュー専用カセット「BS-X」などの特殊なものを除き、すべてのスーファミ専用ソフトが動いた。

2001年は、
「ニンテンドーゲームキューブ」を発売する。
同社のゲーム機としては初めてゲームの供給に光ディスクを採用した。

その後、2006年に、
直感的な操作ができる家庭用ゲーム機「Wii」を発売した。

2012年には、
Wiiの後継機「Wii U」を投入。コントローラ画面のみでのゲームプレイも可能にした。

そして、今回の2017年3月に発売予定の「Nintendo Switch」が発表された。

Nintendo Switch、どこがスゴイ?
Nintendo Switch」の画期的なところは、持ち出せる家庭用テレビゲーム機である点だ。

テレビ、または液晶ディスプレイとHDMIケーブルで接続された「Nintendo Switchドック」から本体を取り外すと、ゲームの画面はNintendo Switch本体上の画面に瞬時にスイッチする(切り替わる)。

テレビゲームをプレイする場所も、テレビの前から別の場所、たとえば自室や屋外へスイッチできるわけだ。


(C)2016 Nintendo 家庭用ゲーム機「Nintendo Switch


「家庭用テレビゲーム機は、自宅で遊ぶもの」というのが今までの常識だったが、「Nintendo Switch」は液晶を搭載した小型の本体にコントローラーを装着することによって、携帯型ゲーム機としてプレイできる。
キャッチフレーズの「家庭用据置型テレビゲーム機の娯楽体験を切り替える」とは、そういういうわけだ。

YouTubeのビデオでは、専用コントローラーの使用例を紹介している。
よく見ると、着脱可能コントローラー「Joy-Con(ジョイコン)」は本体に接続できるだけでなく、2人プレイもできるようだ。
Nintendo Switch」の詳細はまだ明かされていないが、これから発売日までに徐々に明らかになることだろう。



任天堂のテレビゲーム機は、初期の頃はファミコンやスーファミなどで大ヒットしたが、後期(NINTENDO64以降)から現在まではそうヒットしなかった機種も多い。
Nintendo Switch」は、爆発的なヒットとなるだろうか。

※(C)2016 Nintendo
Nintendo Switchのロゴ・Nintendo Switch任天堂の商標です。


ITライフハック 関口哲司