世の中には「女は30歳までに結婚しろ」「男性が40歳過ぎて未婚・バツなしだと何かあると疑え」という、シングル・バッシングがまかり通っている。

その呪縛に囚われたように焦る人も多いが、果たしてそれは本当に正しいのだろうか? そんな、あえて“結婚しない”人たちの事情に迫る。

これまでに、アラサー女子と付き合うのは重いと言われた紗江、結婚したら鬼嫁(フリーザ)に豹変する女性に怯える伸夫、減点方式の恋愛しかできない恭平 、既婚者の遊びに嫌気がさしている菜々子などを追った。

最終回の今週は?




<今週のお独り様>

名前:和宏
年齢:31歳
職業:国際弁護士
ステータス:彼女なし
理想の女性:知的で英語が話せて美人


女性はみんなお金目当てで寄ってくる?


和宏は幼少時代をアメリカで過ごした帰国子女だ。メーカーに勤める父の仕事の関係でたまたまアメリカにいたが、特段裕福でもない。ごく一般的な家庭で育った。しかし大人になり、その語学力が買われて国際弁護士の道へ。今では年収2,000万円を超える。

しかし、社会人になり年収が上がるにつれて女性不信になり始めた。

「結局、みんなお金目当てなのかな、と」

前まで全く相手にしてくれなかったような女性陣が、年収に比例して寄ってくるようになった。自分自身を見て欲しいのに、肩書きと年収の良さで寄ってくる女性の多さに、正直うんざりしている。

仮に国際弁護士という肩書きがなくなり、年収も半分以下になった時、本当に付いてきてくれる女性はいるのだろうか?と疑心暗鬼になっている。


年収1,000万円以上なら分かるこの悩み。稼いでいる人ほど相手に対してシビアになる


肩書き大好き星人で溢れている東京(特に港区)


和宏の周りの友達もそれなりに稼いでいる人が多く、モテる友達も多いが、皆の理想のタイプは似ている。

「自立していて、優しくて気立てが良くて、且つルックスはAクラス以上。」

昔はAクラスだけで良かった。しかし、最近の大事なポイントは最初の“自立している”という点だ。別に相手に対して1,000万円稼げとは言わない。ただ、最初から養ってもらおうという魂胆で近づいてくる女性に限って魅力のない女性が多い。

東京にはAクラス以上の美女なんて街中に溢れ返っている。売れないタレント、元モデル...しかし、そういう女性に限って肩書きが大好きで、養ってほしいオーラが強烈に出ていて、恐ろしい。

自分という存在を飛び越えて、年収や肩書きを見つめている女性はすぐに分かる。今の生活を何とか打破したいと思っていたり、悲壮感漂うほど結婚に焦っている。そういう焦りを感じる女性は最初から引いてしまう。




稼いでいる人ほど厳しい、女性を見る目


最もタチが悪いのはルックスもそこそこ、頑張って見積もってもBクラスくらいなのに、結婚して楽になりたいという理由だけで近寄ってくる女性だ。

この、自分の市場価値を過大評価し過ぎている中の上クラスが、「年収1,000万円以上が理想」と平気で公言している。

「和宏さんって、あの有名な事務所に所属しているんですね」
「国際弁護士って、凄いですね。やっぱり将来は海外ですか?」
「外資系なんですか?素敵」

自分で頑張っている人なら分かると思うが、人は努力すれば成功を掴める。最初から他力本願で近寄って来る人に何の魅力も感じない。

誰もが振り向くような絶世の美女なら一緒にいてこちらのプラスになるし、そこは年収と引き換えにしても良いと思う。しかしそんな絶世の美女には中々出会えず、出会うのはやたらと事務所名を聞いてきたり、住んでいる家のエリアを聞いてくる女性ばかり。

モテることは嫌ではないが、あまりにも露骨過ぎると嫁候補はおろか、彼女候補にすらならない。


未婚女子の皆様、要注意...ここまで和宏が女性不信になったある事件とは!?


結婚=最大の就職口と思っている人の悲哀


和宏がここまで女性に対して不信感を募らせたのには理由がある。まだ和宏が駆け出しの弁護士で、大学の奨学金を返すために借金もあった26歳の時。当時付き合っていた彼女、美咲は可愛くて自慢の彼女だった。

「カズ君、国際弁護士なんて凄いね。頑張ってきた証拠だし、尊敬する!」

と言ってくれて付き合い始めたが、そこまで和宏の生活が豊かでないことが分かった途端にアッサリと振り、別の経営者の男性へ走った。

しかし、去年急に美咲から急に連絡があり、会いたいと言い出した。きっと、ネットか何かで事務所名を入力し、年収を割り当てたのだろう。今の年収を知るや否や、また付き合いたいと言い出す始末だ。

前の経営者は若い女に走り、捨てられたそうだ。美咲は今もOLをしているが、先行き不安のため、結婚という女性にとっての最大の“就職口”へ逃げたい事がひしひしと伝わってきた。

年収が上がった途端に態度を変える女たち。もしくは、男性を年収でしか見ていない女性たち。そんな女性は魂胆が見え見えで、端からNGだ。




年収1,000万円以上の男からモテる女は決まっている


和宏は今好きな人がいる。3つ上の弁護士事務所の先輩だが、かなり美人でスタイルも良い上、自立している。しかし、その先輩には素敵な婚約者がいる。

結局、年収1,000万円以上の男が好きになる女性は一部の女性に集中していると思う。年収2,000万円以上になると尚更だ。世の中の女性の大部分が誤解しているが、まずは釣り合う女性になってからでないと話にならない。

本能的に、少し追いかけさせてくれるような女性が良いが、自分の肩書きや年収に寄ってこない素敵な女性は高嶺の花で中々うまくいかない。その一方で、実際に寄ってくるのは、付き合うとしたら自分の中で諸々“妥協”しなければならない女性ばかり。

何て世の中は複雑なんだろう、と嘆きたくなる。

自分の中身を見てくれて、一緒に向上できるような相手が良いのに、そんな女性はわずか一握り。出会えたとしても、そういう女性に限って競争率も高い。

自分の理想と寄ってくる女性のギャップに悩み、和宏は独りでいる。

【これまでの独りですが何か】
Vol.1:33歳未婚。仕事が恋人で何が悪い?
Vol.2:責任とか負いたくないっす。毎週末飲み過ぎちゃう広告代理店マンは結婚願望ナシ!
Vol.3:30歳を過ぎた独女との交際は重い...。勝手に責任を感じられるのは大迷惑!
Vol.4:結婚前は可愛いかったのに...(泣)妻になった途端に態度が急変する女性たち
Vol.5:東京市場は良い男で溢れてる?選択肢が多いと婚期が遅くなるのでご注意を
Vol.6:肉食男子、絶滅の危機。繊細過ぎて面倒臭い30代男子とパワー不足な20代男子
Vol.7:30代の男がパワー不足すぎて、バブル世代にしか惹かれない女性経営者
Vol.8:サヨナラ大好きな人。あの指輪を見るたびに思い出す、婚約破棄という地獄
Vol.9:結婚しても遊びたい男たち。既婚者の甘い誘惑にハマる婚活女子の悲劇