困ったときの「ネット検索力アップ」講座

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エクセルでわからないことがあったら、ウェブサイトで検索する人は多いはず。グーグルでの検索を、いつもより速く正確にするコツを紹介する。

グーグルでエクセルに出てくる用語や使い方、関数やVBAなどについて、一度でも検索したことがある人なら、その検索結果の多さに驚いたことでしょう。どのウェブサイトを参考にすればいいのか、わからないかもしれません。そのような場合、まずは、マイクロソフト関連のウェブサイトを参照するのがお勧めです。ヘルプには書かれていない、具体的な使い方の例が見つかることもあります。

マイクロソフトには、一般ユーザー向けや開発者向けなどのさまざまなウェブサイトがあるので、「site:」または「inurl:」演算子を使ってウェブサイトを指定して検索します。たとえば、「inurl:microsoft」と指定して検索すると、URLに「microsoft」が含まれる全サイトを横断して検索できるので便利です。

エクセルの使い方を検索して見つけた、マイクロソフト以外のウェブサイトの内容を使用する場合には注意が必要です。マイクロソフトのウェブサイトよりも詳しく書かれている、素晴らしいウェブサイトもたくさんありますが、その説明が、果たしてどの環境のエクセルにも当てはまるのかわからないことがあるからです。エクセルは、バージョンによって動作が異なることも多いため、必ず自分で検証してみる必要があります。検証といっても難しいことではなく、「本当に意図した通りに動くか」ということを、きちんと確認するということです。

もう一つ、正確な情報を得るのに有効なのがエクセルのヘルプ機能です。なぜだかわかりませんが、「ヘルプ」を読むことを避ける人がいます。しかしながら、やみくもにグーグルで検索するよりも、ヘルプを見たほうが早いということもよくあります。“最も正確な解決法は、ヘルプにこそある”と言ってもいいでしょう。「セルにコメントを入れたい」「セル内で文字列を折り返したい」などの操作方法については、ヘルプ内を検索したほうが、「まさにそれを知りたかった!」という回答を得られます。なぜなら、ヘルプには、現在使用中のエクセルのバージョンに合った情報しかないからです。グーグルの膨大な検索結果の中から、自分に必要な一つの回答を見つけるよりも、ずっと効率的なのです。

■ぼんやりやりたいことを調べたいときは?

▼複数キーワード検索

たとえば、「VLOOKUPという関数を使えばよさそうだけれど……」など、なんとなくやりたいことは決まっているが、本当にそうなのかわからないときは、複数のキーワードを半角スペースで区切って、グーグルの検索ボックスに入力します。図のように「excel vlookup 使い方」と入力すると、検索結果には「excel」「vlookup」「使い方」の3つのうち、どれか一つでも含まれるサイトが一覧で表示されます。この検索方法は大ざっぱに検索することはできますが、該当するページが多くなることがあります。

■もう少し検索結果を絞りたいときは?

▼AND/OR検索

「VLOOKUPとLOOKUPの両方について、違いを知りたい」「それぞれの使い方を知りたい」など、調べたいことがある程度決まっている場合は、AND/OR検索をオススメします。この検索を使うことで複数キーワード検索よりも検索数を絞ることができます。検索したい複数のキーワードの間に、半角スペースを空けて「AND」または「OR」という演算子を入れて検索します。「AND」は、その前後両方のキーワードを含むページを表示し、「OR」は、その前後いずれかを含むページを表示します。

■特定のサイト内を検索したいときは?

▼サイト内検索

単に複数のキーワードで検索しただけでは、検索結果に表示されるウェブサイトに書いてあることが正しいかどうかわかりません。そこで、信頼できるサイトを見つけたら「site:」演算子を使い、そのサイト内にある情報を検索範囲を絞って検索してみます。そうすることで「その情報が正しいか正しくないか」を検索ごとに判断する手間を省くことができます。たとえば、「site:microsoft.com excel 関数 vlookup」のように、コロンとドメイン名の間にスペースを入れずに指定して検索します。

■完全一致の情報を検索したいときは?

▼フレーズ検索

「完全に一致する値だけを取り出したい」など、やりたいことが文章でハッキリしている場合は、「"(ダブルクォーテーション)」でフレーズを囲んで検索する「フレーズ検索」が有効です。この検索方法を使うと自分のやりたいことに一致する情報をピンポイントで探すことができます。複数キーワード検索や、演算子による検索と組み合わせて使うことで、欲しい情報がより見つけやすくなります。たとえば「Excel "完全に一致する値"」のように完全に一致させたいフレーズを指定して検索します。


▼検索オプション活用法
http://www.google.com/advanced_searchのサイトを利用すれば、すべての演算子を暗記しなくても、演算子を使った場合と同じ検索が簡単にできるので便利です。

【すべてのキーワードを含む】
複数の指定したキーワードがすべて含まれるページを検索。キーワードはスペースで区切り入力。
【語順も含め完全一致】
入力した語句がそのままの順番で登場するページを検索。キーワードはスペースで区切り入力。
【いずれかのキーワードを含む】
入力したキーワードのいずれかが含まれるページを検索。キーワードはスペースで区切り入力。
【含めないキーワード】
入力したキーワードが含まれないページを検索。キーワードはスペースで区切り入力。
【サイトまたはドメイン】
指定したウェブサイトまたはドメイン内のウェブページを検索。URLまたはドメインを入力。

▼すぐ使える検索演算子一覧
グーグルでキーワードを入力するときに、検索結果を絞るために検索ボックスに入力する語句や記号を「検索演算子」と呼びます。ここではすぐ使える検索演算子を4つ紹介します。

「-」→入力例:「-vlookup」
検索結果に含めたくないキーワードの前に付ける
「*」→入力例:「*up」
フレーズやキーワード内のあいまいな部分に入れる
「inurl:」→入力例:「inurl:microsoft」
指定した英字が含まれるURL内を検索
「related:」→入力例:「related:google.com」
特定のURLと類似したサイトを検索

(海老名久美=文)