そんなわけで編み物体験初日、

耐えがたきを耐え忍びがたきを忍び

ただひたすらに網目の数を増やす私。

 

肩は凝る背中は張る、

目は乾く手指は痺れる

そして何より右手首がそのうち

筋肉疲労で爆発しそう・・・!

 

棒針を糸の下にくぐらせる時

右手首をぐるっと

回すことになるんですけど

・・・右手首を立て続けに

回転させるようなことって

日常生活においては

そんなにないじゃございませんか。

 

ただ段をいくつか作ったあたりで

私もそれなりにコツを掴めてきたのか

棒針も先生(ポーランド人淑女)に

言われたとおりに

手に保持できるようになり

(最初は先生の言いたいことが

まったく理解できませんでした)

糸もある程度たるませないで

人差し指にひっかけられるようになり

・・・ちょっと、私、もしかして実は秘めたる

編み物の才能があったとかいうオチ・・・?

 

いい気になって

軽快に網目を作っていたら

私の様子に目をとめた先生が

「あら、Norizo、いいじゃない。

そうやってリズムよく

作業出来るようになったら

こっちのものよ」

 

「ヒッヒッヒ(脳の変なところに

血液が集まってノリが

おかしくなっている)、そう思う?」

 

「思う思う。ちょっと広げて見せて。

ほら、リズムがいいと網目も揃うでしょ?

すごく上手に出来ているわよ、その調子!」

 

いやーん先生、私ったら褒められると

木に登っちゃう性格なんですけどー!

 

 

 

 

しかし好事魔多し、油断は大敵。

 

ある瞬間私はふと気づいたのです、

私の『目』の数は20個のはず・・・

 

しかし私は現在一段あたり

19個しか目を拾っていない・・・

 

恐る恐る確認すると

・・・先生、編み上がりに、その・・・

…みたいなものが

出来ているんですけど・・・!

 

イヤアアアー!(心の叫び)

 

「先生、これは何事ですか!」

 

「ああ、網目を落としちゃったのね」

 

「落とすって・・・これは一体

どうすればいいんでしょうか!

ほどいて編み直すしかないのっ?」

 

「大丈夫大丈夫、ちょっと貸して」

 

何をどうやったのか先生は

ちょちょいのちょいと

あっという間に穴を埋め

・・・私は今奇跡を目撃した!

 

目の数もいつの間にか

しっかり20個に戻っているし!

 

「すごいなあ、匠の技だなあ」

 

「違うのよ、慣れれば誰でも出来るのよ」

 

「いや、でも人間慣れるまでがね・・・」

 

するとここで生徒仲間のケニア人淑女が

「御歓談中に申し訳ございません、

私のほうはその・・・

目が増えちゃったんですけど・・・」

 

・・・何をどうしたらそんなことに?

 

なお目が増えた場合は

『増えた場所』を見つけて

(見つけ方は謎、もしくは勘)

そこを次の段で『1目』とカウントして

編み続けちゃえば問題ないらしいです。

 

それにしてもこの日、

私は結構頑張りましたよ。

 

頑張りの結果がこちら。

 

 

生来の根気の欠落に耐え

よく頑張ったっ!

 

感動したっ!

 

 

 

 

しかしこの長さでは

マフラーはマフラーとして

役立たないのでございます。

 

続く。

 

 

続く・・・ってでも

明日はもう大晦日なんですが

 

そういうわけでブログを初めて

約10年、このたび初めての

ネタの年明け持ち越しとなります

 

編み物がお好きなあなたも

特に興味はないあなたも

初物には福があると申します

どうかおつきあいくださいませ

 

(もう自分でも何を

言っているのかよくわからない)

 

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