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昔から日本に伝わる格言やことわざ。大抵「その通り!」と納得するものだが、「金は天下の回りもの」だけはどうも腑に落ちない。うちにはいつ回ってくるのだろう。というわけで今回は、外国人20名に「お金」にまつわる自国の名言や諺について聞いてみた。

Q.あなたの国(故郷)のお金にまつわる「名言」「格言」「(諺)ことわざ」について教えてください。どのような「名言・格言・諺」で、どのような内容なのか詳しく教えてください

○■「時は金なり」

「Time is Money」直訳すると、時間が金である。日本のことわざ"時は金なり"と同じです。よく子供や部下にいう言葉です。時間はお金と一緒ですから、絶対無駄な時間を使うなという意味で使われています。(カンボジア・20代前半・男性)

「時は金なり」意味は日本と同じです。(ペルー・40代前半・女性)

「Time is money」時間も金の価値があるなど、無駄使いをやめなさい。他の人の時間の無駄使いもしないでください。(オーストラリア・30代後半・女性)

「Il tempo? denaro(時間はお金)」時間を無駄遣いしないで有効に使いなさいという意味。(イタリア・20代前半・女性)

「時間=お金」(中国・20代前半・女性)

「時間はお金」同じ意味、時間は大事。(ポーランド・30代前半・男性)

○■お金を持つ者が権力を握る

「お金は世を支配する」という名言があります。最終的には、お金を持つ者が影響力を持ち、何かを動かしたい人もお金が必要だ、と言う意味です。(ドイツ・30代前半・男性)

「Money talks」お金が喋る。お金があれば、もの・人を自由に操る力がありますという意味です。アメリカ文化はまさにそうですね…大統領を見て。(アメリカ・30代前半・女性)

○■お金を無駄にしてはいけない

「あなたの白いお金(清潔なお金?)はあなたの黒い日(不吉な日?)のためにかくしておけ」要するに、一生懸命稼いだお金を無駄にしないで大事にして、困った時に使えるようにとっておくべき。(シリア・30代後半・男性)

「あなたの布団の長さまで、足を延ばせ」意味は、自分の状況を弁えて、無駄使いをしないこと。お金があまりないのに、無理して高い物ばかり買わない。(エジプト・30代前半・女性)

「Soldi risparmiati soldi guadagnati(使わないお金は得たお金だ)」お金の無駄遣いせずにちゃんと貯金しなさいという意味。(イタリア・20代前半・女性)

○■○○するとお金を失う

「同僚にお金を貸せば、友達もお金も失う」お金に関してはあまり信用がないので、人にお金を貸せば踏み倒す人が多い。そのため両方とも失うという意味です。(パラグアイ・50代・女性)

「家で口笛を吹いたらお金はなくなる」なんでかどこから来た名言かはよくわからない。(ロシア・20代前半・男性)

○■○○すればいいことがある

「早く起きる人が金を見つけられる」(ハンガリー・30代後半・女性)

「人に施しをするといいことがある」(インド・30代前半・男性)

「Pag may tiyaga, may nilaga」要するに努力があるところには成果、つまりお金があります。Nilagaとはじっくり煮込んだ料理のことです。努力をゆっくり煮詰めておいしい料理が出来上がるということです。(フィリピン・30代後半・女性)

○■その他

「Achado nao e roubado」見つけたものは盗んだものではありません。要するに何か落とし物を拾っても、自分のものにしても罪はありません。(スペイン・40代前半・女性)

「金が取れなければ米を取る」意味は、ある物が得られなければ別の物を取る、転んでもただでは起きない。(タイ・40代前半・男性)

「ペルー人は金のベンチに座っています」意味は自分たちで金を取ろうとしないでただ見ているだけという意味です。(ペルー・40代前半・女性)

「一毛不拔」とてもケチな人のことを指しています。全然お金を使いません。(香港・20代後半・男性)

「金持ちに雇われそうな弁護牛は貧乏の仇敵」日本語に訳せば、大体こうなります。つまり、正義を司る機関は腐っているってことです。(スペイン・30代前半・男性)

「Get Busy Living, or Get Busy Dying」生活は有意義に送らないと死ぬのを待つだけだという意味。(マレーシア・40代前半・男性)

「バカな人にお金を預けない」意味はバカな人はお金の使い方がわからないという意味です。(ペルー・40代前半・女性)

「Make hay while the sun shines」できる時にちゃんとやって、金を儲けなさい。(オーストラリア・30代後半・女性)

「I soldi non crescono sugli alberi(お金は木にあるわけではない)」お金は簡単にもらえない、欲しいならちゃんと仕事して頑張りなさいという意味。(イタリア・20代前半・女性)

○■総評

英語で「Time is money」。日本人なら誰もが耳にしたことのある"時は金なり"は、日本以外にも多くの国で使われていることがわかった。社会人になって仕事に追われたり、母になって育児に追われたりと、大人になるとアッという間に過ぎていく日々。そこではじめて、時間の大切さに気付いた人も多いのではないだろうか。

ちょっと面白かったのが、「Money talks」という諺を説明するアメリカ女性の言葉。「お金があれば、もの・人を自由に操る力がある」という意味なのだが、これに対し「アメリカ文化はまさにそうですね…大統領を見て」とコメント。自国の諺で自国の大統領を皮肉るところが、何ともアメリカらしい。今、最もわかりやすい例えかもしれない。

他にも、日本と似たような意味を持つ言葉が多数登場したが、中には、理解しがたいものもあった。スペインの「Achado nao e roubadod」という言葉。スペインでは、「落とし物を拾ったら、自分のものにしてもいい」という。「えっ、いいの!?」と思わず突っ込みたくなってしまった。日本は警察に届けるのが義務とされているが、どちらが正しいとかの問題ではない。その国では、それが正しいのだと思う。

国が違っても、同じような諺が継承されていることがわかった一方で、その国独自のユニークなものもあった今回のアンケート。歴史や文化が異なる中で、どんな言葉が生まれるのか、世界中の諺を調べてみるのも面白そうだ。