キットカット販売機、12月からオフィスへ。Sigfox通信で発注する「キットカット たのめるくん」 開発
あらゆるものに通信が盛り込まれるIoTの時代は、キットカットだってIoTで簡単発注できちゃいます。京セラ系のKCCSモバイルエンジニアリング(KCME)とACCESSは、Sigfoxを使ったオフィス向けキットカット発注システム「キットカット たのめるくん」を開発しました。ネスレ日本は12月中旬からネスカフェアンバサダー向けに提供を開始します。

低消費電力で広域エリアに通信網を作るLPWA網(Low Power Wide Area Network、LPWAN)。センシング機器を中心としたIoTのうねりをより大きなものにする通信技術といえます。

そうし技術のいくつかあるIoT向けの通信規格の1つがSigfoxで。免許不要で100bps程度の通信が可能で、国内では京セラコミュニケーションシステム(KCCS)が唯一の提供会社となっています。Sigfoxはパートナー企業同士で扱う規格であるのに対し、同じくLPWANのLoRaはオープンな規格。

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キットカット たのめるくん」はSigfox対応のボタンデバイスで、オフィス内のキットカットが少なくなった際に押すと、自動的に発注できるというもの。いわばキットカット専用Amazon Dashボタンといったところ。

今回のシステムで採用するSigfoxの通信デバイスは、温度センサーや加速度センサーなども搭載された一体型端末。ただし「キットカット たのめるくん」では発注ボタンとしてのみ機能しています。



KCMEの担当者によると、ネスレ日本がSigfoxを評価したのは、通信環境を用意することなく安価に提供できる点だったそう。ネスレでは2018年末までに1万オフィスでの導入を見込んでいます。

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