善意

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

他人や物事に対しての良い感情、または見方や好意のこと。日常用語としての善意(ぜんい)とは、相手にとって喜ばしいであろうとすることを行う、思いやりのこと。また、相手によい結果を導こうとして行なう意思を指す。対義語には「悪意」がある。

私法上の法律用語の一つとしての善意 (bona fides) は以下の意味合いで用いられる。

  • 民法について以下では、条名のみ記載する。

法律用語としての善意・悪意[編集]

法律用語としての善意は、ある事実について知らないという意味で用いられる(例:善意の第三者)。対義語の悪意は、ある事実について知っているということを示す。

どちらの場合もそこに道徳的な善悪の判断を含むものではなく、ただ事実を示す言葉として使われる。

民法の条文において用いられる「善意」は「善意無過失」の意味であると解されることもある。

善意と悪意で法律効果が異なる規定の例[編集]

善意無過失かそうでないかによって異なる規定の例[編集]

  • 取得時効(162条)
  • 代理権授与の表示による表見代理の相手方の求償権(109条)
  • 権限外の行為の表見代理(110条)
  • 無権代理人の相手方の求償権(117条)

善意の第三者のみを保護する規定の例[編集]


関連項目[編集]