新幹線の鉄路 列島貫く 北海道でレール締結式
2016年春の開業に向けて建設が進む北海道新幹線(新青森―新函館北斗間)のレール締結式が1日午後、北海道木古内町のJR木古内駅構内で開かれ、約149キロの全区間がレールでつながった。12月初めから新型車両「H5系」の試験走行が始まる。
1964年の東海道新幹線開業から50年を経て、北海道と鹿児島県を結ぶ新幹線の鉄路約2150キロが縦貫した。北海道新幹線開業後は新函館北斗駅から乗り継ぐと、九州新幹線の鹿児島中央駅へ到着できる。
この日の式典には、西村明宏国土交通副大臣や高橋はるみ道知事ら約90人が出席し、最後のレールを固定するボルトをレンチで締めた。テープカットなどの後、保線用の車両が1本につながったレールを走り抜けた。
西村副大臣は祝辞で「在来線との共用走行区間もあり、限られた時間で作業を行わなければならないなど通常の工事に比べて大変な困難があった」と工事関係者をねぎらった。
町村信孝与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム座長は「経済効果を北海道全体に及ぼすため、札幌延伸を早期に実現しなければならない」と訴えた。高橋知事は「先月、車両が北海道に陸揚げされ、北海道新幹線時代の幕開けが間近であることを実感し、胸が躍る思いだ」と述べた。
北海道新幹線は05年5月に着工。開業後は東京―新函館北斗間を最短約4時間9分で結ぶ予定。