【11月19日 AFP】米大リーグ(MLB)のボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)で、3度のワールドシリーズ制覇を果たしたデビッド・オーティス(David Ortiz)が18日、2016年シーズン限りでの現役引退を表明した。

 40歳の誕生日を迎えたこの日、オーティスはプレイヤーズ・トリビューン(Players Tribune)のウェブサイトに投稿されたビデオ映像で、リーグ20年目のシーズンが現役最後になると語った。

「引退について何度も頭をよぎった」と明かしたオーティスは、「私たちは皆、アスリートとして、ある時期に時間切れとなる。人生にはあらゆる章があり、私は自分の人生で次の章を経験する準備に入っていると思う」と述べた。

 1997年にミネソタ・ツインズ(Minnesota Twins)でMLBでのキャリアを開始したオーティスは、6年間在籍したチームから放出されると、2003年にレッドソックスと契約し、「ビッ グ・パピ(オーティスの愛称)」のニックネームで人気者となった。

 一塁手でありながら主に指名打者として出場しているオーティスは、2004年にそれまで86年間もワールドシリーズ制覇から遠ざかっていたレッド ソックスの優勝に貢献した。さらには2007年にも優勝に貢献し、2013年にはワールドシリーズの最優秀選手(MVP)にも選出されている。

 オーティスは、「私は人々に、自分のことを家族の一員として記憶にとどめてもらいたい。フィールド上だけでなく、周りにいる全員と全力を尽くしてきた存在としてね」と語っている。

「野球は単に数字を重ねていくだけのものじゃない。われわれにとっては第2の家族だ。日常を一緒に過ごしている誰もが家族同然で、私はいつも自分の周囲にいる全員のことを思いやってきた」

「野球は私のすべての人生を変えてくれた。私だけでなく、私の家族全員もそうだ。つまり、私は人々がどれほど苦労するものかわかっている。私も以前、苦難を経験した。だから、トップに上り詰めることがどれほど厳しいかを知っている」